今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

クロニクル


期間限定上映、お値段控えめ(笑)…良いことづくめの「超能力を身につけちゃったよ、どうしょう」映画(^-^;


仕事中の怪我が原因で毎日飲んだくれている父と呼吸器系に問題を抱えて寝たきりの母と…主人公はひたすら後ろ向きになるしかない環境の中で暮らしている。


元々、外につながりを求めるタイプの少年じゃない彼は、やっと手に入れた古いカメラで「日常」を記録し始める。


カメラを向けることで、かえって、攻撃の対象になり、少年はさらに孤立を深めていく。


学校の行き来に便乗させてもらっているいとこの誘いで、高校生達のパーティーにイヤイヤ参加した彼は、そこで学内選挙に立候補するほど目立つ黒人少年といとこの3人で得体の知れない「穴」を発見し、その中でなにやら怪しい光を浴びた。


この怪しい穴からどうやって、彼らが脱出したのか、映画では全く触れない。当の少年達でさえ、どうやって脱出できたのか分かっていないと話している。


今後のお話の流れに特に大きな意味を持たないことなら、こうして演者達にサラッと語らせて、映像まで流さなくても大丈夫だよね!!


この映画、今時86分という尺で、とってもコンパクト!!


見せなくても良いものについては、あえて見せないといういたってシンプルな構成。


「わぁ、こんなこと出来ちゃうぞぉ」って、自分達の超能力に気づいた彼らは、面白可笑しくイタズラを重ね、有頂天になっていく。


しかし、後続車にクラクションをうるさく鳴らされたのを不愉快に感じた主人公がその車を事故らせたのをきっかけに彼らは、自分達の「力」に翻弄されていく。


この辺りは、お話の流れも予想の範囲なんだけど、でも、テンポも良いし、途中から「あれっ!!スーパーマンだっけ!?」と…


感情のコントロールが出来なくなった主人公は、自分の超能力を制御出来なくなって、彼の良き理解者だった友人の1人を死に追いやってしまう。


超能力があったから、友人になったのだろうと彼らへの疑いを深めていく主人公の姿は悲しい。今まで、いろんなことで追いつめられて生きてきたんだなぁと。


最後の戦い…


いとこの少年は、主人公がチベットに行きたがっていたことを思い出して、彼の持つ力をそこで活かそうと足を向ける。


このラストが妙に爽やかで!!


モーガン・フリーマンジャック・ニコルソン主演の「最高の人生の送り方」だっけ?あぁ、タイトルがもうあやふや(笑)あれのラストの爽やかさを思い出した。


ジャック・ニコルソンの秘書の男が2人の遺灰を遺言にそって、山に連れて行く(こんな表現で良いのか…)シーンが未だに心に残ってる。


超能力を得て、調子に乗り、多くの人に迷惑をかけ、最後は悲しい末路。自業自得とはいえ、なんだかやりきれない主人公の姿。


そんな、思いをあのラストは妙に爽やかに締めくくってる。


それが良い後味になってる。エンドロールも音楽じゃなくて、なんだか、私も超能力を身につけられそうなそれっぽい(笑)音。


誰でも1000円で、この時間尺…これは満足度高いよね。


自分だけなら、多分観には行かなかったけど、相方が面白そうだからって妙に行きたがったおかけで、楽しめましたわ(^_-)


でも、途中で居眠りしてる相方には笑った(^-^;)自分で行きたいって行ったクセに(゜o゜;)