原題は「any day now」…
意味は知らない(>o<)辞書検索したら、「もうすぐ」とか「今にも」とか…
観終わった感想から言うと、何がもうすぐで、今にも何が起こるのか…
主人公達が誰の目も気にせずに生きられる世界が、もうそこまで来ているということ?いやいや、まだまだだけど、必ずやってくる…そう言うこと?
では、本編について…
泣ける!!
でもね…感動して泣くだけじゃないんだよ。
世の中の厳しい現実に、改めて打ちのめされて、悔しくて泣くんだよ、この映画…
自由の国・アメリカって言っても、それは革新的な「自由」じゃなくて、既に昔から確立された「自由」だから、超保守的な「自由」なの。
偏見に満ち溢れた世の中で、多くの人が賛同することを「常識」として、少しハズレた人達のことは、真っ直ぐ見ようとしない。
どこの世界にもある…
人間として、一生懸命生きて、堂々と胸をはれる人なら、たとえ自分と趣向を違えたとしても認める勇気を持つこと。
それを主人公達は教えてくれる。
実話ベースだそうで、ラストを安っぽい感動に塗り替えて締めなかったのは良かったと思う。
実話ベースでも、ラストを映画という作品にするために方向を変える時もあるのだろうけど、この映画の場合、主人公達の無念が深く深く伝わってきて、哀しいラストだったけど、これで良いのだと思う。
現実の厳しさ、痛さ、どうしようもなさを突きつけるラストの少年の背中…
しばらく、席を立てなかったなぁ…
ダウン症の少年を抱えるシングルマザー。彼女だって、最初から育児放棄してたわけじゃないだろう。過酷な現実の壁にぶち当たって、結局逃げることしか出来なかったのだろう。
確かに同情の余地はあるけど、そんな母親を信頼するしか生きる術のない少年はどうしたら良いのだろう。
少年が1人残された辺りから、気づかぬうちに涙が流れていた。
この後、予想される展開に正直心が重くなる…
行き場の無い少年。彼の純粋な心が大人たちを溶かしていく。でも、誰にでも彼の魔法が通じるわけじゃない。
心に痛みを抱え、必死に生きている人にしか、彼の魔法は通じない。
少年の魔法で引き寄せられた男たち…
共にゲイで愛し合っている2人。少年と出会う前はそれぞれに避けていた道があった。だけど、少年の魔法で彼らは立ち上がる。
何が正しくて、何が本当なのか…
主人公達を取り巻く自分の正義を疑わない「立派」な大人たちは、自分の理解し得ない世界を認めようとせず、少年に彼らの尺度で言う「正しい」世界を押しつける。
それがどれほどのことだったのか…
正義の大人が下した結論の代償を払ったのは少年だった。
正義の大人たちが何も知らず、気づかず、いや、気にもとめていないそんな現実の中で少年の魔法は消えていった。
多分、感動で涙が出るワケじゃないんだよね。悔しくて、悔しくて…
未だに泣けてくる…
だいたい、少年の名前が泣かせる…「マルコ」だよ。日本のある世代の人間には「マルコ」と言ったら、あの…
全くねぇ…
まだ3月だと言うのに、こうも次々と「マイベスト」的な映画にばかりで出会ってしまうと嬉しすぎて、悲鳴をあげそうだ(^◇^;)