今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

これからの「正義」の話をしよう


本当に久しぶりの読書。


この本は小説でもないし、項目ごとに読み進めても話が通じるので、外出先への移動中などに読むためにバックに放り込みっぱなしにしていた文庫(汗)


だから、中身はキレイなわりに本の角やカバーはボロボロ(笑)


一時期テレビで放送され、話題になった「白熱教室」の文庫版。


「これからの“正義”の話をしよう いまを生き延びるための哲学」マイケル・サンデル著 鬼澤忍訳(ハヤカワ文庫)


以下、感想。
















「白熱教室」の主人公、ハーバード大教授サンデル先生の講義がそのまま文章に。


テレビで見たままのスリリングな面白い講義集だ。


何を「正義」と見なすのか、それを「正義」とすれば、はたして他の原理はどう説明がつくのか…


実際の講義ではないし、講義録でもないので、逆に教授の話にすんなりとついていける。


1つ1つは「あぁ、なるほど」と思うようなことばかりで、こうした授業を受けられる学生は本当に幸せだと思った。


難しいことを難しいままに伝えるのは、ある意味簡単なことで、誰にでもできる。でも、一面難しいことと捉えがちな物事を自分の価値判断基準の世界に持ち込んで、誰にでもわかり易く説明するってなかなか難しい。


ハーバード大の優秀な学生たちなら、受け取る能力も高いので、授業も高尚な音楽を聞くかのように静かに流れていくのかと思っていたが、テレビで見る白熱教室はまさに白熱して展開される。


自分に身近な視点で語られるからこそ、多くの人が手を挙げ、口を開くのだろう。


それはこの本を読めばよく分かる。


昔、人に教えるのが上手い人こそ本当にそのことを「理解」できているのだと先生が言ってたなぁ。だから、人に教えることは自ら学ぶことと同じだと…


あの頃は「ふ〜ん」って聞いてたけど、教授の本を読み、教授の話にふれるとあの時の担任の先生の話が妙に納得出来ちゃう(´ー`*)ウンウン


簡単に読んじゃうより、時間をかけてゆっくりと項目ごとに咀嚼しながら読んだ方が楽しい。


ハーバード大の教授の講義を暇つぶしにしてしまう、そんな贅沢な時間を過ごしたい方は是非‼