今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

決定版 この国のけじめ


メガネ常用者の私も寄る年波に勝てず、「老眼」の宣告を受け(笑)、遠近両用メガネを使っているのだが、どうも遠視の方の焦点が合わず、結局メガネを外して文字を読むことになっている今日この頃、読書はあらゆる意味で難行苦行(笑)


じっと、小さな文字を追い続けることで、頭痛や肩こりに悩まされる事態を引き起こしている(泣)


最近は家で本を開くことはほとんどなく、外出時に電車内での時間の有効活用として本を開く。


だから、1冊読むのにとんでもない時間がかかるのだ(汗)


そして、とんでもなく長い期間をかけて読んだのが、この1冊‼


「決定版 この国のけじめ」藤原正彦著(文春文庫)


以下、感想‼

















藤原先生の著作は、ホント面白い(=^▽^=)


この本は藤原先生が新聞や雑誌に書いたエッセイをまとめたものだそうだ。藤原先生の独特の語り口がたまらん‼


過去に読んだ先生のエッセイでも、様々なご教示を受けたが、今回も。「武士道」の美徳をなぜ数学者に教えてもらうのか(●´ϖ`●)


父は新田次郎、母は藤原ていというとんでもない両親に育てられたにもかかわらず、数学者で成功してしまう藤原正彦という人が面白くてたまらない。


ご両親のお考えや先生の育った時代背景が強く影響しているのか、先生ご自身の中で、今の若者には知ることの出来ない日本の美徳についての評論が確立されているようだ。それらについて、とても分かりやすく解説されている。


「武士道」とか「市場原理主義」とか、ニュースや新聞で耳にしている言葉の多くを私達は本当に知っているのだろうか?


よく耳にするだけで、知った気になっているのが現実だ。私はいくつもの言葉の意味を藤原先生の著作で知った。


ご本人は、いたって平静に頑固親父の言いたい放題的におっしゃっているが、私が子供の頃はそんな風に若者に接して、様々な知恵と知識を伝えてくれる大人がたくさんいた。


古き良き時代の頑固親父が、元気に語っているのがこの本だ。


藤原先生の「ぼやき」こそ、今を生きる若い世代に指針となるのではないか。そんな風に思える1冊。