今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

相棒 season13 最終回


シリーズ物は古今東西問わず、最終的に最後は「ダークサイド」に堕ちる…


スターウォーズ」だって、「バットマン」だって、「スタートレック」だって、みんな最後はダークサイド‼


そして、今や日本のドラマの代表的存在となった「相棒」もダークサイドへ堕っこちた(@_@;)


私は相棒フリークの息子と録画して見ることが多いのだけど、彼が「今回の『相棒』おかしくない?」とよく言ってた。


そして、最終回はまさにその言葉通りの結果になった。


あらかじめ、甲斐享役の成宮寛貴の降板が伝えられていた今season。


どんな形で最後を締め括るのか。まさか、スッチーの彼女の仕事の関係で亀山君みたいに海外移住か?なぁ〜んて浅〜い予想をしてました。


だって、彼のこれからを予測させるようなフリ(いわゆる、伏線というヤツですね‼)が全く無かったでしょ?


もしかしたら、寝落ちでもして見逃してたのかと自分に自信が持てなくて、全話見直そうかと思ったくらい。


でも、そこは現代人なので、軽〜く手抜き。ちゃちゃっと検索してみれば、やっぱり伏線無しを疑問視する声がたくさん。あぁ、私だけじゃなかったとちょっとホッとした(汗)


私は、海外ドラマや韓国ドラマは大好き。以前は日本のドラマも好きだったはずなのに、最近は継続的に見てるのは「相棒」だけだ。


たまに話題になったものを試しに見てみるが、まずその後視聴継続することは無い。


リビングで家族が見てるから仕方なく見てしまうというドラマはいくつかあったが、自ら見ようとしたドラマはいつまで遡れば良いだろうというくらい覚えが無い。


そんな私がずっと見ているという不思議なドラマがこの「相棒」


思わず唸ってしまうほどキレの良い脚本と演出。他では見られない。ところが、今seasonはなぜかちぐはぐな印象が。


まず、だいたい真飛聖さんの妊娠と白血病は何?彼女の病気の発症がドラマに何かもたらした?


そして、お約束的な神川くんと片山雛子ちゃんの登場回もびっくりするほど捻りもなく、何が言いたいのか分からないお話で、正直、最終回への期待はどんどん萎んでいった。


だって、最終回の甲斐享卒業に向けての「伏線」が全く無かったからだ。


私が気づかなかったのか?


いよいよ、最終回となって、何の準備もなく見たその結末には唖然。


以下、思いきりネタバレです。
















凶悪犯罪を犯しながらも罪を問われず、社会に野放しになっている輩が鉄槌を喰らわされる。


同一人物によると思われるその凶行に、ネット社会では晴らせぬ恨みを晴らしてくれたと称賛が沸き起こる。


彼らはその人物を「ダークナイト」と呼んだ。


ダークナイトは人目につかぬよう襲撃するが、けして命は奪わない。そこがまた人々に受け入れられる所以だった。


ところが、ダークナイトはとうとう越えてはいけない一線を越えてしまう。


さらに、それまでは防犯カメラに姿を残したのは偶発的な印象だったのに、敢えて自ら晒したかのごとく、しっかりとその姿が映像に収まっていた。


これまでと違ってしまったダークナイトの犯行に世論は突然背を向ける。


小さな事が気になってしまう右京さんは、もちろん捜査に乗り出すが、今回は甲斐享が異様に積極的だ。


まるで見つけてくれと言わんばかりの「ダークナイト」に行き着くのは右京さんでなくても、優秀な日本警察には簡単なことだ。


こうして逮捕された自称ダークナイトに対して、摸倣犯だと早々と見抜く甲斐享。「摸倣犯説」にこだわる甲斐に不審を抱く右京さん。


ここから、2人は互いを牽制しあいながら事件を追うのだが、本当の事件解決までの行は、なんだか納得いかないことだらけ。


まず、ダークナイトの最初の事件はなぜ起こったのか…甲斐享の親友の妹が通り魔殺人の被害者となったことが事件の発端だ。


当時規制の対象外だった脱法ハーブによる心神喪失のため、無罪放免となった犯人に、甲斐享の親友は妹の復讐をしようと企てるが、いかに復讐が無意味で後味の悪いものか、享は必死に訴え、彼を止めようとする。


そして、なによりその抑止力となるだろうと享がとった行動、それは自身が親友の代わりに犯人を襲うこと。


はぁε(・д・`*)ハァ…?


なんだそりゃ?かたくなな正義を抱く右京さんの元で3年間過ごしたことが甲斐享には何の意味ももたらさなかったということ?


彼は登場当時、確かに猪突猛進型の青臭い正義感を漲らせていた。だから、歯向かう相手に今にも殴りかからんばかりのシーンが結構あった。それが月日が経ち、そんな姿があまり見られなくなったのは彼が大人になっている証拠なのだと思っていた。


ところが、それは大違い。彼は裏の顔を持ち、晴らせぬ正義への思いを警官としてはやってはならない方法で行使していた。だから、表向き大人の対処が出来ているかのように思えたのだ。


彼の父である警察庁次長が右京さんに言う。右京さんがどうやっても勝てない高い壁だからこそ、享は別な方法で勝とうとしたのだと。結局、右京さんは人をダメにすると。


へっ(@_@;)?


何言ってんの、この親父?


妥協を許さない右京さんに背伸びして近づこうとした挙句、自分の度量を正確に判断できず道を踏み外したのは、誰のせいでもない。享自身の素養によるものだ。それは父である次長本人にも責任の一部はあるだろう。


結局、甲斐親子はこの程度の人間だったってことか?


なんだかなぁ〜(。•́︿•̀。)


で、なにより1番納得いかないのは、まぁ、甲斐享が報われぬ正義のために鉄槌を下すダークナイトってことは百歩譲ってOKするとして、なぜ、こんなとんでもない話を伏線も張らずして、最終回1話だけで決着をつけたのかということ。


最初のダークナイト事件は2年前だったかな?とすると、甲斐享は既に「特命係」として右京さんの下に就いていた。その後、数件の犯行を繰り返す。その間、彼は素知らぬ顔で右京さんの部下を演じ続けたことになる。


ちょっとお待ちっ(*゚o゚)/チョイトオマチ!!


人も見逃すような小さなことさえ気になる右京さんが、こんな大きなことに気づかなかったのか?


右京さんに対して、甲斐享が何も気づかせないほどの対処が出来てるとは思えない。当然、右京さんなら独自の観点で事件を追っていくだろう。


そうした伏線があればこそ、これだけの衝撃的な最終回が活きるのだと思う。


これってつまり、何のビジョンもなく、単に甲斐享卒業のためだけに用意された脚本ということになるよね?最初から、せめて今seasonだけで良かったから、この最終回にむけての伏線をはっきりと思い出せる形で折り込んでもらいたかった。


すごく残念に思う。


だって、甲斐享のしたことは大変なことだよ。単に上司である右京さんの無期限の謹慎だけでは終わらないでしょ。父親は当然引責辞任。警視庁内部でも当然責任は取らなきゃ。


特命係は特殊な部門であるから、その管轄がどこになるのか?まず、部長や参事官だってただじゃ済まない。そして、特殊な部署だからこそ、直結として警視総監が辞職を迫られるなんてこともあるよ。


こんな大それた事件で幕を引くなら、それなりの準備は必要だわ。


まさか、映画かなんかでスピンオフ的なのをやる計画でもあるのか?


こんな終わり方で、次回seasonはどうなってしまうのか。秋が楽しみというより、ちょっと怖い(´・ω・`)