今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

傷だらけのふたり


久しぶりの新宿。シネマートにて鑑賞。


ファン・ジョンミンssi主演は知ってましたが、クァク・ドウォンssiまで出てるとは。しかも、兄弟役‼


この2人が韓流ノワールで共演じゃないって何事(笑)?


主人公は、町の金融会社の取立て屋。その日の取立て先は昏睡状態の父親を看病する娘。


市場の前の銀行に勤めるその娘に一目惚れした主人公。


腕っぷしは強いし、どう見てもチンピラだけど、相手のことをかなり考えながら取り立てる人の良さで彼を信頼する借り手は多い。


彼はなんだかんだと言いながら、彼女のあとを付け回す…


好きな人にどう接して良いか分からない40男のどこまでも不器用な恋の始まり。


やっと思いがかなって、さぁこれからという時に…彼は2年の服役をする。


ここからは時系列が結構飛んだり跳ねたり(笑)まず、結果が語られ、その背景が少しずつ明らかになっていく。


主人公の深い優しさが分かった時にはもう涙を堪えられなくなる。


正直、ここで終わりかなと思う場面が何度かあった。スクリーンが暗転し、再び話が始まって、「まだ続くんだ?」と思ったのは1度ではありません(汗)


その点は、ちょっと長いかなぁと。


ただ、そこは泣かす韓国映画ですから、仕方ない(笑)


なかでも、余命幾ばくも無いと知った後、アボジに結婚を考えた女性がいたことをあかし、なぜ彼女に本当のことが言えないのかを語るシーン。


ここは泣くなという方が難しい。


号泣です。堪えられなくなりました。ジョンミンssi、なんて芝居をするんですか‼


町金融の取立て屋なのに、妙に律儀な主人公。彼女のためにチキンの店を開店しようとして、なけなしのお金を町金融の社長の違法カジノに出資してしまい、挙句騙され…


彼女に責められ、落ち込んだ彼は町でケンカをし、服役。そして、服役中に…


特別な事情で刑期を早められた彼は、家族に会い、彼女に会い、最後の別れと謝罪をするのだが、病気のことを伝えないから、みんな誤解したままだ。


でも、アボジにだけは彼女のことを託していて、アボジもことさらその事を騒ぎ立てることなく、ただ彼女に寄り添ってくれる。


なんとまぁ…


主人公を騙して、のうのうと暮らしている町金融の社長があのままって許せないなぁとは思うけど、そこは主題から離れてるから、深くは考えない(汗)


この辺りをもう少しスッキリしたら、長いかなぁ〜って印象は薄れたかな?


でもね…深い思いやりに包まれた家族や彼女への愛に心が震える。それが全てを凌駕しちゃってる。


地味な映画ではあるけれど、心に強い印象を残す映画だ。


名前を知らないくて申し訳ないが、アボジ役の俳優さん、素晴らしい。無言がこんなに絵になる人って。あとでちゃんとお名前を確認しておこう。


そして、兄役のクァク・ドウォンssi始め、奥さん役の女優さんもこういう役が上手い人なのよ。もちろん、彼女役のヘジンさんも。


さらには、姪っ子役の女の子は「チャン・オクチョン」でキム・テヒの子供時代を演じてデビューした子役ちゃん。彼女はまさにシンデレラ・ガールね。芝居も上手い。


刑務所を出てきてから、店の客と兄弟が大ゲンカするシーンにびっくりする人がカメオ出演。名前が思い出せない(泣)


安心出来る俳優さん達の出演で、感動をいただきました。