今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係


如月塔子が活躍する(!?)「警視庁捜査一課十一係」シリーズの第5作目を読みました。


第6作目が最新作だそうで、昨年暮れに発刊されているんだけど、まずは順を追って‼


「聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係」麻見和史著(講談社NOVELS)


以下、感想…



















ひとまず、WOWOWドラマ「石の繭」で気を引かれたので、読み始めた警視庁捜査一課十一係シリーズ。


どれも面白い。まぁ、話の好みがあるので、無条件に全部面白いというワケでもないけど、どれも面白い‼


本作は、上野警察がある東上野界隈で発生した殺人事件を端緒にしている。


作数を重ねる毎に、十一係のメンバーの比重が変わっていくような…


最初は、如月塔子をはじめ、指導官の鷹野だけでなく、門脇、徳重、尾留川、そして、早瀬係長がわりとまんべんなく登場してたように思うんだけど、本作では、門脇や尾留川の登場はかなり少なかった。


変わり者で一匹狼風の鷹野が、新米の如月とコンビを組むことで、変化していく様を少しずつ感じ取れる。


1人でなんでも出来ちゃう鷹野にとって、人一倍熱量に溢れ、ヤル気が空回りしてしまいがちな塔子は扱い難い存在だろう。


でも、指導官という立場でコンビを組むことになり、むしろ、彼には良かったのかも。


体が小さくて、半人前なことを誰よりも自覚していて、なんとしても頑張ろうと背伸びをする後輩が女だということが彼に大きな転機を与えてるんじゃないかと。


彼自身も成長してると感じられる本作。お話はこの度もちょっと入り組んでる。


こんなに面倒な人間関係ってあるだろうか?小説だから、仕方ないか(笑)


今回は、謎解き部分がちょっと長いな。それはダレる。


そこがもう少しスッキリしたら、後味が良かったかも。


しかし、人の「恨み」って恐ろしいなぁと感じた。


第6作目はいつ確保されるかなぁ。それはそうと、第2作の「蟻の階段」までは文庫化もされてるようだ。※ちょっと調べてみたら、文庫化はもっと進んでるみたい。そしてタイトルの「警視庁捜査一課十一係」も「殺人分析班」に変更になってたわ(;^_^A


文庫化にあたって、加筆修正されるのかしら?


あんまり、「石の繭」が来なかったら、文庫を買ってこようかな。


そうそう、WOWOWドラマのキャスティング、凄いと思う。


私、木村文乃さんってあんまり好きじゃなかったの。今まで彼女の演じた役があまり印象が良くなかったから。邦画もドラマもあんまり見ない私が彼女を何度か目にしてるって凄い確率(汗)


そんな印象から、ドラマにはどうかなぁと思ってたんだけど、今回の役は合ってると思う。


他の登場人物、早瀬係長、門脇、徳重、尾留川の4人はドンピシャだと思う。


実は話の中心の塔子と鷹野だけはちょっと違う印象なんだけど、ドラマのオリジナルとして十分マッチしてる。


青木宗孝さん、「BORDER」の時も良かったけど、彼は良いです。ヤンチャな感じで、でも芯が通ってて…


ドラマの方もそろそろ佳境に入るし、小説も次作が楽しみ。