今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

レジェンド 狂気の美学


邦題はいかがなものかと思いつつ、ヒュートラ有楽町にて鑑賞。


同じ日に倍以上入るスクリーン1での上映はあったが、時間的に都合がつかず、同じお値段払って、60人ほどしか入らない小さなスクリーンで鑑賞。


これはどうなんだろう。同じ映画を同じ日に観てるのに、同じ鑑賞料金払ってるのに条件の悪いスクリーンで観なければいけないのはホントにいかがなものか。


少しサービスしてよって思うわ(¯―¯💧)


さて、本編。大好きなトム・ハーディ主演。しかも二役とのことで、彼の演技が存分に楽しまます(*^-゚)v


1960年代、イギリスで戦後に力をつけ、街を手中に納めたギャングの実話。


暴力と脅迫で街の人々を黙らせていった双子のギャング。なんでも暴力で解決する残虐な弟は精神的な病を持っており、支離滅裂な会話を重ね、同性愛者であり、絶えずお気に入りの青年を連れて歩く。


そんな弟に対して、兄は少し冷静さを持っており、街を牛耳るために上流階級も取り込もうと必死だ。


街で成功したレストランを金と脅迫で手に入れる。確かに弟よりは頭も良いし、それなりに人を束ねるカリスマ性もあるようだが、自分で1から始めるわけではなく、人の成功を横取りして自分のものにしていく。


そんな兄が遅刻がちの新しい運転手の家に出向いた時に出会うのが、その姉。


2人は運命的な出会いをし、彼女の母親の反対を押し切って交際を続ける。刑務所に収監されても、互いを愛し、結婚することに。


結婚式当日、彼女の母親は全身黒づくめの喪服で参列する。そんな母の心配をよそに幸せな2人のはずだったが、世の中はそうそう上手くいかないのだ。


結婚した以上、悪事を働かず、真っ当に働いてほしいと訴える妻。出会った頃のままに生活する夫。


仮に夫だけなら、彼女の説得も功を奏したかもしれない。しかし、双子であることを理由に、歯止めの効かない弟を見捨てられない夫には彼女の声が届かない。


精神的な病を抱える弟と同じアパートに暮らすようになり、夫の帰りは日に日に遅くなり、帰らない日も増えていく。そんな中で、彼女は弟の治療薬に手をつける。


不安を鎮めるために薬に頼るようになる妻。不安定な妻を持て余し始める夫。結局、母親の心配が現実となる。


妻は家を出て、母に会わす顔が無いと実弟の元に身を寄せ、自ら命を絶つ。


戦後の混沌とした時代を生き抜く中で、ギャングが登場。暴力と脅迫とで、自分のテリトリーを広げていった彼ら。そうした彼らにも家族との普通の人生があった。そういうところなのかなぁ。


当然ながら、内容に共感は出来ないし、妻の死の選択も悲しすぎる。当然予測できたことなのに…


双子のギャングの一時期を切り取って映画とした感じだけど、ポイントが中途半端。兄と妻の2人の恋物語でもなく、非情な兄弟ギャングの悪行でもなく、なんだか淡々と見せられた感じ。


内容の方はちょっと残念だったけど、双子の殴り合いシーンなどはどうやって撮ったんだろうと。技術的なところに目がいってしまったし、そっちが特に印象に残った。


とにかく、トム・ハーディの双子演じ分けはお見事。


弟のお相手に「キングスマン」の彼が出てた。お顔の良い人はこんな役のオファーもあるのねと。


時代を感じさせるスーツなど衣装や街の雰囲気は良かったなぁ。