今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ポイズンドーター・ホーリーマザー


湊かなえさんの短編小説集を読みました。相変わらず、さっくり読めました。以下、感想。。。


「ポイズンドーター・ホーリーマザー」湊かなえ著(光文社)


















雑誌に掲載された短編小説を6編集めた短編小説集。5番目の「ポイズンドーター」と6番目の「ホーリーマザー」は連作小説。6番目は1冊上梓する際に連作として、書き下ろしたもの。


湊かなえさんだなぁと思うお話ばかり。長編より、こうした、締まった短編が1番面白い作家さんだなと思う。


特に最後に掲載されている「ホーリーマザー」は、連作となってる最初のお話の内容を別な視点で語ってるわけで、その結論点が、視点の持ち主の今いる場所の違いが結果の違いにつながるんだと。


並び順も大きいなと思う。


最初のお話は、湊かなえさんならではの小説だと思うけど、途中から筋が読めちゃって、面白くない(汗)。でも、推理とサスペンスじゃないから、これでもOKなのか。。。


そして、困った人に捕まっちゃうと大変なことになるなぁと読み続けた結果、4番目の小説で、事件として報道された裏に、本当は何があったのかという「ヒント」が与えられる。


そして、5番目と6番目。「ヒント」は、それを見る人の視点によって、大きく変わっていくのだということ。その違いの大きさに振り回され、命を失うこともあるのだと。


相変わらず、怖いお話の連続です。こんな人たちと接点を持ちたくない、そんな思いを抱かせる人たち。彼らにも正義はあるんだろうが、それは彼らの身勝手な正義。でも、それが自覚できない。


あぁ、お疲れさまでした。