今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

レッド・スパロー


久しぶりの更新です。人間、半世紀近く生きてるといろんな事があります。そのいろんな事が一遍にやってくると、何も考えられなくなります(汗)。それでも、もう少し若い頃なら、体力勝負で強引にってことも出来たかもしれないけど、そんな気力も失せました(涙)。


そんなワケで、久しぶりの更新は久しぶりに劇場に足を運んだということで。


まず、私はジェニファー・ローレンスという女優さんが苦手です。彼女の出演する映画は何本か観たけれど、どの作品もあまり好きになれない。それは多分、彼女がダメなのだと。相性の問題。初めて観たのは「ウインターズ・ボーン」なんだけど、ストーリーはなんともやり切れない展開で、若い彼女が大人たちの世界の掟を守ることで村で生きる資格を得ていくサバイバルなものだった。なんとも無表情な彼女があの役にはハマったのかもしれない。でも、それはその映画だけじゃなく、いつも私には何も伝わってくる物が無い俳優さんなのだ。なんでだろう。。。


だから、自分の選択肢からしたら、この映画をわざわざお金払って、映画館で観るということは無いのだけど、一緒に出かけた相方が観たがったという理由と、もう1つ、TOHOシネマズ日比谷のオープンで、みな、日比谷のメイン・スクリーンで観たいらしく、「チャーチル」も「ペンタゴン」も「リーアム・ニーソン」も早い段階で席が無くなっており、旧スカラ座の「スクリーン12」で上映された本作は映画サービスデーだというのに、やたらに余裕があったからだ。


世界的にはヒットしたとされる彼女主演の「ハンガー・ゲーム」も日本ではあまりパッとしなかったような。シネコンでは知らぬ間に終わってたような…


あまり、期待もせず観始めたので、まぁ普通。最近のスパイ映画と言えば、トム・クルーズに代表されるようにアクション押し。以前、シャーリーズ・セロン主演で公開された女スパイ映画もアクション押しだった。


でも、本作は病気の母を抱え、バレエ・ダンサーとしての将来を断たれた女性が生きるためにスパイになっていく話で、アクションは、ほぼ無し。同じ体を武器にするスパイでも、色仕掛けで相手の懐に入り込んでいくスパイ。


舞台はロシアで、スパイ養成学校に入り、自分の心は閉ざし、相手の心を誑かす方法を教えられていく過程は、体で落とすみたいな戦法ばかり。あんまり、楽しくない。


アクション押しでない同じスパイ映画の「裏切りのサーカス」みたいに心理戦が展開するドキドキする瞬間もない。


ただ、「女の武器を使え」みたいな教えに今一つ従順になれない初心者の女スパイが、それほど隠し球を持ってるわけでもないのに、アメリカとロシアの情報戦、心理戦の中を綱渡りしていくストーリー。


本当の裏切り者も自らタネ明かしをし、そこからラストへの展開はもうすっかり読めちゃうので、ただ長いだけの退屈な映画になってしまった(汗)


バレリーナにしてはちょっと肉感的過ぎなジェニファー・ローレンスがまず違和感。


スパイ映画は難しいな。心理戦の真っ只中で展開する地味目な映画と、あるわけないじゃん的な爆走する映画と極端だ。


今回は地味目な展開の映画だったけど、なんだか、どっちつかずみたいな中途半端な感じだった。何が足りないんだろう。。。


ジェニファー・ローレンスの体当たり演技を評価する声は聞くけど、映画としてはどうだろうか。