ソダーバーグ監督とジョージ・クルーニーの最高タッグでリメイクされた「オーシャンズ11」。普通に言う豪華キャストのさらに上を行く豪華キャストで「12」「13」と続編が公開され、大胆な仕掛けと騙しのテクニックで、観た者を楽しませてくれた。
そのスピンオフというか、続編というか、時間の流れからすると続編というべき本作は、クルーニー演じたダニー・オーシャンの妹デニーが主役。
ダニーの妹がデニー(笑)この安直さこそ「オーシャンズ」らしい気がする(笑)
デニーが5年間の刑務所暮らしから出所するところからスタート。近々開催される美術館を舞台にした「メット・ラガ」で、有名女優が身につける門外不出のダイヤのネックレスを盗み出し、自分を裏切り、刑務所送りにした男に罪を着せる一石二鳥の企みに仲間を集めるところから始まる。
オーシャン家の血筋なのか、ダイヤを華麗に人に気づかれずに盗み出す作戦は微に入り細に入り、よく練られていた。
一癖も二癖もある仲間たちも莫大な報酬目当てというよりは、自分の腕試しみたいな感覚で、計画を遂行する。
人をあっと言わせて華麗に盗み出すのであって、無益な殺人や傷害事件に発展しないのが良い。それだけ、ギリギリのところを何度もシミュレーションして、「華麗」なことが第一条件として徹底してるんだね。
最後は意外な仲間も登場し、万事上手くいくわけだが、仲間が全て女性ということで、豪華、華麗で軽やかなのがなによりウリなんだろうけど、その分スリリングさに欠けてたような…(汗)
話のテンポは良いし、これまでの本家の流れも上手く取り入れてたように思うけど、ハラハラ感がちょっと物足りなかったかな。
でも、準備段階での様々なテクニックや隠し技の披露、当日の仲間たちの動きや連携は観てて楽しかった。なにより、彼女たちがカッコ良かった。
スッキリした気分に浸れる楽しい映画だった。ところで、本家も続編を2本作ったけど、こちらもその含みがあって、「8」なのかしら。そんな勘繰りも楽しい映画だった。続く2作で仲間を増やし、「9」、「10」と作って、オリジナル(リメイクだけど…笑)の「11」って繋がりで。
そんな風に楽しむのもOKな映画です。