湊かなえさんです!!
また、救いようもないお話じゃないか…と淡い(!?)期待を寄せながら、手に取りましたよ(^^;
では、感想を。。。
タイトルは本編の流れに全く関係ない!!
なんか、暗示めいたものがあるのかもしれないが、私にはなぁ〜んも伝わってこない!!
さてさて…
舞台はとある町の高級住宅街…
そこに向かい合う2軒の新参者の家族たちとそのうちの1軒に隣り合う30年来その土地に住み、高級住宅街としてのプライドを保つために必死に努力してきた野次馬根性丸出しのおばさんが登場する。
「家」に固執する母親の高級住宅街嗜好に翻弄された「普通」の一家は、結局、家庭崩壊の一歩寸前…
夜毎、癇癪を起こして、大暴れする娘の奇声は近所中に知れわたっている。
迷惑この上ない一家の起こしたさざ波が、何の問題も見えなかったお向かいの一家に大きな波紋を…
結局、何の問題もないような家庭、家族にあっても、何かしら「火種」はあり、それはひょんなことから顕在化するということ。
殺人事件が発生してる割には、なんとも前向きなラストに驚かされる!!
さらに、殺人という大きな事件を経ても、結局、3軒の人間はそれぞれの「家庭」を飛び越えて、結びつくことはなさそうだというラストもまた普通とは違う!!
やっぱり、湊かなえさんです!!普通には終わりません!?
3軒の住む高台と海側の「普通」の町…両者を見下ろす位置に「観覧車」が建つのだという。
その「観覧車」は人びとの心に微妙な垣根を作ってきた高台の町と海側の町の区分けを一気に取り払ってしまうだけの力があるんだろうか…
この「観覧車」は「希望」なのか…
多分、無理だろうな。。。人の心はそう簡単に変わらない…
確かに救いのなさは垣間見れるけど、かつてほど、読後に「疲れた」感がなくなったかなぁ〜(^^;
面白かったといえる1冊!!