今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ハンナ


注目を集めるきっかけとなった「つぐない」は観てないけど、主演した「ラブリー・ボーン」は観てたから…


シアーシャ・ローナンの美しい顔立ち、秘めた寂しさを放つ立ち姿…


こりゃあ、凄い女優さんが出てきたなぁ〜と。


これで、アンジー並みにアクションでもやっちゃったら、最近超充実してる10代の女優さんの中から頭一つ飛び抜けるかも…って。


そんな突拍子もない思いつきに、「つぐない」のような文芸系作品の監督さんだと思ってたジョー・ライト監督が答えてくれちゃいましたよ!!


雪に被われた森から始まる物語…


木立に隠れ、鹿を狙う少女。


矢は心臓を外れてしまった。すると、彼女は顔色一つ変えずに矢で深手を負って既に倒れている鹿に留めの銃弾を撃ち込む。


ハンナの無表情と「心臓、外しちゃった」というなんの抑揚もない一言…


このオープニングのシーンで、ハンナのこれからに期待しちゃう!!


人知れず雪に被われた森の奥に住むハンナは、パパとの訓練の日々を送る。相手を倒すための鍛練。


さらに、ハンナの得る情報は、パパが読む「お話」の中にだけある。


ある時、「音楽」という言葉に引き付けられたハンナは、パパに尋ねる…「音楽って?」


絵本には人が生きるための情報がたくさん詰まっている。でも、いくらお話を読んでも、音楽は聞こえてこない…


この映画は全編にわたって、音楽に溢れている。


森の生活では触れることの出来ない音楽だからこそ、映画の本編ではなく、支える側のBGMとして、その時々のシーンの物語を更に強く語るために。。。


映画を観終わって、音楽が冴えてたなぁと思ったのは久しぶりだ。


シアーシャ・ローナンは頑張ってたし、ケイト・ブランシェットは冷徹な女性を熱演してた。エリック・バナも厳しくも優しいパパを頑張ってた。


でも。。。


なんか、出る人、出る人、みんな中途半端な感じだった。


喜怒哀楽を見せるはずのないハンナが同世代の女の子と笑いあったり、自分の出自について泣きながら、パパを詰ったり…


人体実験の組織からハンナを連れ出して逃げ出したパパはなぜ彼女を兵器として、鍛え上げたのか…


組織に恨みがあったなら、なぜハンナにその役目を授けなかったのか…


冷徹に裏切者を排除せねばならないケイト・ブランシェットが妙にフラフラと人間的だったり…


冷徹な人間兵器を作り出そうとした常軌を逸した連中は、全てにおいて中途半端に描かれていた。


その中途半端さが好みの分かれるとこかなぁと思う。


この中途半端さが、監督ジョー・ライトの狙いなら、それはそれで凄いけど…


シアーシャ・ローナンは、人間兵器として育てられたという設定だから、アクションはずいぶん頑張ったんだろう。


言うほど、闘うシーンは無かったけど、走って逃げる時の姿勢の良さ、走る姿の美しさは感心した!!


アクションはただ鍛えれば良いというわけじゃない!!


その姿勢の「美しさ」が必要だから…


もっと、鍛えて、彼女なりの新たな「境地」を拓いていっていただきたい(^-^)v


これからも楽しみなシアーシャ・ローナンを楽しみ映画でした♪