東京地検特捜部に所属していた元検事…
著者の経歴を知って、手にした本…
「司法記者」由良秀之著(講談社)
以下、感想…
まず、司法記者が殺人事件の被疑者となる。
主人公の検事とその被疑者には、公に出来ない繋がりがあった。
主人公は、自分の立場から、冤罪となる被疑者を守ることが出来ない…けれど、当の司法記者は殺人の濡れ衣をきせられながらも、主人公の検事としての立場を守ろうとする…
社会のエリートとして、東京地検特捜部にまで上りつめた検事の主人公は、被疑者となった司法記者の青年に比べたら、全く器の小さい人間だ。
そこに気づいた検事が、司法記者を救うための行動に出る。
真実を追及するため、検事としての掟破りをする主人公の行動に手を貸す人々が現れ、司法記者の疑いは晴れる。
王道ストーリーだ(^-^)v
ただ、小沢一郎絡みの裁判が続き、検察の調書にある自白の信用性が話題になってる昨今、本作品の東京地検特捜部の取り調べの描写はなかなかリアル!!
ストーリーとは別の楽しみがある小説だ。