今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

頼朝の武士団 将軍・御家人たちと本拠地・鎌倉


まだ、今年の大河ドラマも終わってないのに、再来年の話です。


先日、来年の大河ドラマ「青天をつけ(タイトルの正しい漢字を知らない…)」に草彅剛くんが慶喜役で出演するという地味なニュースがあった後、やたらと派手にキャスト発表をした三谷幸喜氏が脚本を書くのは再来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。


主役は北条義時を演じる小栗旬くん。


歴史上、実は凄いことをやってのけた北条義時だけど、地味で評価が低い。そこに光を当てる三谷大河。地味ってことは資料も少ないわけで、ちょっと読んでみようとまた新しい本を。


「頼朝の武士団 将軍・御家人たちと本拠地・鎌倉」細川重男 著(洋泉社)


以下、感想。。。

















本作においても、北条義時はあまり存在感が無い(汗)。混沌とした時代に人々を1つにまとめた求心力は義兄源頼朝にあった。義時は、誰よりもその側近くにあって、時代の流れを見続けた人。


最終的に、あちこちで足の引っ張り合いが勃発し、敢えて問題に直面せず、何もしない姿勢を貫き通したことで、義時は押しも押されもせぬ立場に立つ。


表に出ないからイコール力が無いとは言い切れない。そうした時代を生ききった結果が彼という人の立場を見ると分かる。創作の余地が多分にあるということで、三谷幸喜氏としては嬉しさ百倍だろう。


その後に続く武家社会の基礎を作ったのは、やはり義時なのだろう。求心力の強い実力者、義兄頼朝でさえ、自分の社会を作るまでで命尽きる。その土台の上に様々な障害を排除(三上皇配流など…)し、後代に引き継ぐ流れを作った。ある意味、先頭を行く者のすぐ側で、時流を見、的確な手を打ち、時には非情な道も厭わず、自分は流れを固めるまでの仕事を完遂する。一代で成り上がるのは難しい。「家」を中心に見据えて堅実な道を進む。


こういう視点は、信長たちには見られないものだ。頼朝だって、信長のように天下取りをしたかったに違いないが…


コロナ感染症拡大防止のため撮影を中断した影響で「麒麟が来る」は来年1月いっぱい放送するらしい。正直、明智光秀で1年は難しいと思ってたけど、やりきったわけだ。でも、主たる物語は光秀ではなく、信長だし、細かなストーリーの中でオリジナル・キャラが登場するが、岡村隆史門脇麦堺正章辺りのキャストが演じた役は、正直言えば、いらないというか、説得力無くて無理矢理感があった。門脇麦さんなんかちゃんとした女優さんなんだから、もっとちゃんと使ってほしかった。そんな感じだから、コロナでの中断を良い頃合いに見るのを止めた。


そこから、さらに澁澤栄一翁の大河をやるという(汗)。澁澤翁を演じるのは吉沢亮吉沢亮と澁澤栄一翁が結びつかない。確かに人気はあるが、特に代表作があるわけでもなく、カリスマ性も感じないまだ若い役者に少し荷が重いんじゃないかしら。


これを1年待って、三谷大河とは、ちょっと待ちかねて、息が切れそうだ(笑)。