今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

ん〜。。。完全にハメられてしまった(汗)。


4/17㈪22:00〜フジテレビで放送が始まるカンテレ制作のドラマ「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」に松下洸平くんがご出演。


そのドラマ放送前に狙ったように発刊された第2弾!図書館も文庫化も、とても待てないので、主演の涼子役、天海祐希さんとの写真帯付き単行本を買っちまった…(汗)


「合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明」柚月裕子 著(講談社)


以下、感想。。。






















第1弾では、まだ涼子とその助手である貴山のキャラクターが出来上がってなかったというか、これからって感じだったけど、こちらの第2弾では、すっかり涼子と貴山のコンビは出来上がって、交わす言葉も練られたものになってたように思う。


さらに、涼子である天海祐希さん、貴山である松下洸平くんが、読めば読むほどバッチリ、しっくりきてて、もしかして、ドラマ化決定は相当前で、第2弾は柚月裕子さんが2人の俳優としてのキャラクターをよくよくすくい取って、当て書きしたんじゃないかとすら思う。


年齢的な部分も第1弾は、涼子は実際の天海さんの年齢より下だったように思う。だけど、第2弾は涼子✕貴山コンビは既に7年仕事を共にしてきてるらしいから、今の年齢的な落とし所としてはピッタリかな。


天海さんは50代半ばにはとても見えないので、仮に40代の設定なら、7年の探偵生活、その前の弁護士人生を考えてもちょうど良い感じかな。


松下洸平くんは貴山の年齢も見てくれもぴったりなところじゃないかしら。


柚月裕子さんと言えば「孤狼の月」だっけ?かな…なんだか、ハードなお話の書き手のように感じていて、正直、超苦手分野なんだけど、本作はライトノベル的で、でも、面白くて、涼子✕貴山のやり取りも楽しくて、ある意味、柚月裕子さんにとっては、楽しいお仕事なのではないかしら。


しかも、自分が造形した物語の牽引役バディのキャラクターにどハマリの役者がそれぞれにいるって凄いことだと思うわ!


原作物のドラマや映画を見ると、読み手が感じたキャラクター通りの役者ってなかなかいない。だから、映像化された時にイメージが違うって言われることが度々ある。それが、結果に繋がるからねぇ…


イメージ通りの役者がいなければ、役者がイメージに近づけるように造形するか、あるいは、原作からは設定だけってあらかじめ言い訳しとくか…


それが本作は、そのまま小説から出てきたような役者が既にいるわけだ。これは面白いはず。面白くなかったら、面白い小説をつまらなくした脚本家と当て書きかと思うほどの2人の役者を使い切れない演出家の責任だろう。


その昔、蜷川幸雄演出「ムサシ」を井上ひさしさんが当て書きしたことがある。井上ひさしさんの戯曲も読んだし、芝居も観たけど、小栗旬くんの佐々木小次郎藤原竜也くんの宮本武蔵も彼らが演じてたようにしか感じなかったんだよね…


当て書きって、もうこの役はまさにこの人って思うような描き方をするものだと思ってたので、私の感覚は違うんだなぁと強く印象に残ったんだ。


でも、本作はそれとは逆の意味で、これは当て書き?って思うほどの、普段、2人から感じるイメージ通りのキャラクターなのよねぇ。


とりあえず、一晩で読めるから、ドラマの放送前に読みたい人はお急ぎください。