今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

シェーン


あの独特の西部劇風メロディをバックに少年が叫ぶ「シェーン、カンバ~~~ック」


このシーンはCMか何かで使われてたんだったかな?


私、お恥ずかしながら、この映画はこのラストしか知らず、素晴らしい西部劇だと聞きながらも、DVDなどで見ることもなく現在に至りまして(笑)


この度、東京国際映画祭の中で、デジタルリマスター版が初上映されるというラッキーな場面に立ち会うことが出来ました‼


しかも、上映前には何故か作家の逢坂剛さんと評論家の川本三郎によるトークショーというおまけ付き。さすが、スカパー主催の上映。


しかも、このお2人のトークショーが最高でした。


とにかく西部劇大好きおじ様なわけです。


逢坂さんに至っては、自前のモデルガンで速打ちをデモンストレーションまでして下さる大サービス。


このお2人、なんと西部劇について語る本まで出版されてるという本物です。「大いなる西部劇」というタイトルだったと思います。逢坂さんによると今ならAmazonで1円位で買えると思うので、などと謙遜されていましたが、逢坂さんと言ったら「MOZU」の原作者ですからねぇ。


川本さんも「シェーン」のロケ地まで行った方ですから、仕事で行ったとはおっしゃってましたが、目が輝いてましたもん。


時間を忘れてしまうほど楽しかったトークショーの後に本編の上映です。


トークショーの中で多少のネタバレを交えながらも、様々なシーンのレクチャーをしていただいたおかけで、2倍楽しめましたよv(^v^)v


正統な西部劇でありながら、人間模様が垣間見れる。


ふらりとやってきた風来坊シェーン。彼が来たことで、ある家族の中に変化が起きる。


それは、父親であり夫である男の決断を生み、妻である女の迷いを生み、少年の瞳に輝きを与え…


ただ、ドンパチやって、生きるか死ぬかという荒っぽく渇いたイメージの西部劇が、人の心を感じさせることでウエットになっている。


確かに強烈なので、ラストの「カンバ〜ック」ばかりが印象に残るけど、実はシェーンが去り際に少年にかける言葉も重いよね。


諍いがあったとはいえ、人を殺してしまったことの罪を自身のこれからにしっかりと枷をはめようとするシェーンの男気がたまらないね。


私、どんな勘違いをしてたのかと思うけど、シェーンが去っていくシーンはほの暗い明け方のようだ。私の記憶の中では真っ昼間のお天道さまの下を燦々と陽を浴びて別れていくことになっていた。


時代を重ね、それでも色褪せない、そんな映画を観てきました(≧∇≦)b