新年あけまして、おめでとうございます。本年も細々と徒然なる日記を記して参ります。なにとぞ、よろしくお願い致します。
今年、最初の日記は急遽劇場に出向き、昨年最後の1本となった映画の感想です。なかなかシビアな映画でしたが、締め括りとして観る価値のある映画でした。
それでは、いざ(ง •̀_•́)ง
2016年最後の1本。シネスイッチ銀座にて鑑賞。今年最後のレディース・デーだったので、混雑しておりました。
なんとか、年内のうちに観れて良かった。しかし、大作が公開される年末年始の時期にこんな地味な映画が上映されるとはなかなか…
地味と言っても、その内容は穏やかに時間の流れるものでなく、過酷な話だ。
だいたい、この邦題が残念過ぎる。ヒトラーの名前こそ出てるけど、「忘れもの」なんて、生やさしい言葉が後に続くと舞台となる美しい海辺の景色と相まって、のどかな印象すら抱いてしまう。
ところが、中味は全く正反対。緊張感が張り詰める過酷な日常に、ナチスが残したドイツ少年兵たちが放り込まれる。
舞台となるデンマークの人々の戦時中のナチスへの恨みが、彼ら敗残兵に一気に向けられる。
だから、ナチスがデンマークの美しい海辺の浜に敷設した夥しい数の地雷の撤去を、彼らに担わせる。ナチスの責任を彼ら少年兵たちに負わせたのだ。
どこにあるか分らない地雷を少しずつ前進しながら、探していく。そして、地雷を見つければ、信管を抜き取る作業が続く。1つ間違えば命を落す可能性もある過酷な任務だ。
だが、彼らには、拒むことができない。
ナチスへの強い恨みを抱いていた監視役の軍曹は、地雷撤去作業をするのは大人のドイツ兵だと思っていたのだが、現地へ赴けば、目の前に立つのは少年ばかり。
いつしか、自分が彼らに下している命令に迷うようになる。
過酷な作業を重ねる中で、敵同士であった彼らに少しずつ信頼が生まれるが、それすらもある事件で揺らいでいく。
明けても暮れても続く命の保証が無い地雷撤去作業。次第に精神の均衡を失う少年兵たち。非情な現実から彼らを救い出すことが出来ない軍曹の立場。
どこをどう取っても救いのない彼らの日常だが、彼らの目の前に広がるのは美しい砂浜だ。それが悲しい。。。
ラストで、軍曹は少年兵たちとの約束にこだわりを見せる。それがせめてもの救いとなることを願って。なにより深い意味のある500mに賭けて。
1年の締め括りになんという映画を観てしまったのか。また、この時期にこんなシビアな映画をよく上映したものだ、シネスイッチ!!
ぜひ、ご覧あれ。
というこで、本年もスタート致しました。今年はこれまでのようなペースで劇場鑑賞は出来そうにありませんが、細々と書き連ねていきたいと思います。