今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

井上鑑 楽創會2016


上野の東京文化会館・小ホールで、作曲家・井上鑑さんのコンサート(11月18日)に行って来た。


たまたま行く人からお誘いいただいて、井上鑑さんといえば、私にとってはCM曲の大御所だから、是非って感じで。


CM曲の作曲家と言ったら、あまり表に出ることなど無いと思ってたので、こうしてコンサートを開くのかぁとちょっと見識を新たに。


私が井上鑑さんを知ったのは、今じゃ全く見ない「ホット・カルピス」のCM。


オレンジのキャップの温かいペットボトルの「ホット・カルピス」じゃなくて、「冬はホットで…」とか言って、瓶のカルピスをホットで飲もうというCM。


バックにかかって曲が良かったので、いろいろ調べたんだけど、分からなくて、カルピス本社に電話して聞いてみたら、作曲家は井上鑑さんでCD化する予定はありませんとの答えだった。


その井上鑑さん!!


オリジナル曲をピアノで弾き、チェロ奏者だったお父様の教え子のチェリストと共演、さらに、チェロや二十五筝弦でのオリジナル曲の演奏など、バラエティに富んだ内容。


舞台での琴の演奏は初めて聞いたけど、これも弦楽器なんだなぁとあらためて感じる演奏だった。


チェリストの中には都響(今でも在籍してるかは知らないけど…)の古川さんもいたりして、お父様の活躍ぶりが偲ばれる。


お父様が亡くなって20年の節目のコンサートでもあったそうで、そこで、多くのチェリストの皆さんが登場したのだそうだ。


毎日何時間もチェロの練習をする父親を見ながら育った井上さんだが、ご自身はチェロを演奏することはなかったそうだ。


そんなもんなのね…私たち素人はお父様の指導を受け、なんでチェリストにならなかったのかなどと浅はかに考えてしまうけど、芸術の世界はやはりそこにいる人にしか分らないものがあるのね。


それでも、こうして音楽の世界で生きてらっしゃるのだから、お父様の血は受け継いでいるんだなぁ。


豊かな時間を過ごさせていただきました。


開演前に上野公園を歩いてみたら、桜の木が桜色に電飾されてた。それは綺麗だった。そんなおまけも嬉しい時間でした。