「ローガン・ラッキー」という名前の世界一幸せそうな人のお話かと思った💦でも、違う。実は、とっても不運続きのローガン家の唯一のラッキーみたいなお話でした。
街をあげてのカーレース。レース場には、人々の生活を全て引き受けるかの如く、街がそっくり、そこに移動してきたかのような盛り上がり。
何事も上手くいかないローガン兄弟は、そのレース場の売上金を奪い取って、人生、一発逆転の勝負に出ようと決意する。
最先端の送金システムで、いわゆる難攻不落なワケだけど、そこは世の中の裏道を見てきた彼ら、最新システムもやっつけられる方法を知っている。
ただ今刑務所に収監中の爆弾犯こそ、彼らの希望を叶える唯一の人。その男を仲間に引き入れ、いよいよレース当日を迎える。
爆弾犯の男の指示に従って、システムを破壊し、金を手に入れるのだが、彼らの仕事は全然カッコ良くない。かなり、グダグダでユル〜い強盗団。
監督のソダーバーグの代表作と言えば「オーシャンズ・シリーズ」。ハラハラ、ドキドキの金庫破りは華麗でカッコ良かったけど、本作はその真逆。
ローガン兄弟もなんだか冴えないお兄ちゃんだし、仲間入りした爆弾犯とその兄弟もなんだか彼らなりのペースで、彼らなりの変なポリシーをひけらかし、ちっともスタイリッシュじゃないぞ(^_^;)
笑える場面も爆笑ではなく、どちらかと言えば失笑っぽい。強盗の手順を紙に書いて、冷蔵庫に貼っとく強盗なんていないよね。
そして、強盗事件と平行して、ローガン兄の個人的な物語も展開する。「ギフテッド」の試写を観たばかりで、アメリカのよくあるパターンみたいな父と小さな女の子の物語だ。話は全然違うんだけどね。
ローガン兄と離婚した妻の元にいる小さな娘との父娘のお話がまた良いの。娘は母親が再婚した男とその男との間に生まれた弟たちと暮らしている。新しい父親の仕事で近いうちに引っ越してしまう。
でも、娘は面会日に訪れる実の父親を心待ちにし、彼の好きな歌を口ずさむ。こんなに慕われたら、父親は頑張っちゃうよね。
かつては、アメフト選手として活躍し、街のヒーローだったローガン兄。膝のケガをきっかけに挫折の道を突っ走る。それでも、わずかな希望が娘だった。
その娘との生活を夢見た一発逆転の大勝負。けして、褒められた勝負ではないんだけど、大金持ちの相手方もなかなか強かでイヤなヤツっぽいから、まぁ良いよね(^_^;)
登場人物は少ないけど、かなりの豪華キャスト。007に新ダースベーダーも登場するんだから(^_^;)
そろそろ師走を迎えるこの忙しない時期になんともユル〜い家族の物語をご覧あれ。