今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

木の上の軍隊


衛星劇場にて放送の2016年版「木の上の軍隊」を視聴。


こちらはずっと昔に藤原竜也主演で初演(らしい…)。その後、新兵役に松下洸平を配し、2016年に再演。2019年にも再々演。


「相棒」好きの私には「暇(ひまか?)課長」という別名の方が馴染み深い山西惇さんが上官。進行役として沖縄の歌手の方。伴奏としてビオラ演奏をする女性。この4人で展開される物語。


沖縄のどこかを思わせるとある島。新兵は島を守りたい、島のために働きたいと志願した。その結果、悲惨な戦争の現実に直面する。


昔から知る友人は目の前で敵の砲撃にあい死んでいく。彼も必死で逃げ回り、上官と共に大きな木に逃げ込む。そこで、2人は息を潜め、ひたすら戦況を見つめ続ける。


既に銃撃戦は終わり、戦争は終結したのだが、彼らは木から降りてこない。最前線で日本の誇りを守るため、敵兵の状況を監視する任務を自らに課し、日々を送る。


でも、彼らは知っている。目の前の風景が変わっていく理由を。


不条理…まさにそうなのかも。戦うことは正しいこと、でも、戦うことで間違いに気づく。


最後はたった2人なのに、互いを牽制し、互いに不審をいだき、追い詰められていく。


名優と言っても良い事務所の大先輩俳優を向こうに回し、松下洸平くんは見事としか言いようがない演技を見せる。凄いとしか言いようがない。最近では映像作品への出演が続いていて、確かに世の中的にアピール度が高くなってるのは感じる。本人も楽しそうに出演してるのだから、見る方も納得すべきなのだろうが、何作品か板の上の芝居を見てしまうとやっぱり彼は、彼の芝居は板の上でこそだと思ってしまう。板の上の彼を見たいと強く感じる。


良い物を見せてもらった。できれば、本作後の再々演ver.も見たいなぁ。。。