久しぶりの伊坂作品です!!
本書「あとがき」にもあるように、まさに伊坂ワールドって感じ!!
最近読んだのとはちょっと違う感触…「チルドレン」とかに通じる流れ。。。
では、感想を…
「オー!ファーザー」伊坂幸太郎(新潮社)
まず、設定があり得ないとこからして、伊坂ワールドど真ん中!!
だいたい、夫が4人いて、それぞれがそれぞれの愛情を抱き、たった1人の息子を誰よりも愛し、調和を持って生活するなんて…
常人の発想では思いもつかない…
だからなのか、最初の頃は、読んでも読んでもページが進まずにホントに困った。。。
段々、広い世の中、一夫一妻の日本にだって、こんな人はいるかもね…と思えるようになって、やっとペースが出てきた!!
伊坂作品はこんな混乱から始まるのが常だったのに、なんだか対応に苦慮してる自分が可笑しいなぁ〜(^_^;)
こんなおバカなおとな達が一生懸命生きてる姿をなんの見栄も外聞もなく、さらけ出したら…
世の中、もう少し生きやすくなるんじゃないか…と思ったり。。。
でも、こんな愛すべきおバカなおとな達が何処にいるんだよっと!!
こんな私だって、父親4人組ほどバカはしないし、まず出来ない!!
ある意味、宮本輝作品に出てくる「ちょっと羨ましい水準の人達」と同様の「余裕」が伊坂作品の登場人物達にはあるんだな…きっと。。。
宮本輝作品とはちょっと「質」の違う「余裕」
溢れるほどは無いけど、けして困ることは無い経済力に支えられた宮本輝作品の登場人物達。。。現実に存在しそう!!
それに対して、日本中、どこを探してもこんな人は居ないだろうと読者にファンタジー確定の「余裕」を易々と与える伊坂作品の登場人物達。。。
だから、かなり緊迫した場面だって、全然平気!!
どんなマジック使って、切り抜けるんだって期待しちゃったり…
あははははは(*^^*)
面白いなぁ〜。。。
次回作も新聞で紹介されてた…早速、予約したけど、手にするのはいつのことやら(^_^;)
楽しみ、楽しみ!!