前作の評判を受け、「○○(映画タイトル)」の監督の新作だと話題になってる映画…
GW中にそんな映画を2本観た。そのうちの1本が既にレビューをアップした「別離」の監督の新作「ある過去の行方」、そして、もう1本が「灼熱の魂」の監督の新作「プリズナーズ」
まず、ぶっちゃけ、登場人物の身勝手さに腹立たしい思いをした「ある過去の行方」に比べたら、数段満足度高し(^_-)-☆
実はGW中は同じ劇場でも相方とは別な映画を観るパターンが何本かあったんだけど、これは2人で一緒に観たのだ。
というのも、もう既に去年、いや一昨年になるのかな、劇場で観た「灼熱の魂」のあらすじを大まかながら、スラスラと喋る私に相方が興味を持ったみたいで、家にあるBlu-rayで事前に予習(単に鑑賞しただけですが…)をしたんだよね。
だから、じゃあ、行ってみるかっていう…
「灼熱の魂」に比べたら、ビッグネームが出演してるので、前作での成功がこの結果を呼び込んだんだろうなぁ。
で、お話ですが…
友人家族とのホームパーティの最中に幼い両家の娘たちが姿を消してしまう。
その父親が主人公でヒュー・ジャックマンが演じている。
彼は警察とは別の方法で犯人を追いつめていく。常軌を逸したとしか思えない執拗な追求。
同じく娘が失踪した友人さえも彼の尋常ならざる姿に恐れを感じ始める。
でも、娘が見つからないことから、主人公の行動を見過ごすことしか出来ない。
そんな中、父親が犯人と疑った男を監禁し、暴力によって真実を問い質そうと恐ろしい暴走を始める。
彼の追求にその男は犯人しか知り得ない言葉を発する。
でも、証拠が無い。
彼が犯人だとの確信を得るため、彼の周辺を調べ始めて、すぐ近くにいる真犯人に行き着く。
この父親の暴走をそばで見ながら、なんの手も打てない警察の無力に怒り心頭の担当刑事にギレンホール(名前なんだっけ!?ど忘れ〜。マギーの弟!!)
彼が素晴らしい。
ホントに良い役者になった。上から目線(;^_^A
彼の私的な前作は「エンド・オブ・ウォッチ」…コレがほんとに良かったのよ〜!!
父親は父親で、刑事は刑事で、全てをかけて犯人を追いかける。それぞれ違う道を辿りながら、同じ人間に行き着く。
タッチの差で、犯人にたどり着くのが遅れた刑事は、命辛々娘を助け出すのだが、先にたどり着いたはずの父親が姿を消してしまう。
犯人の家を家宅捜索するラストシーンがとても良い。
他の捜査官が帰った後、辺りの全ての音が消え去った時、刑事の耳に届く命の音。
ここが秀逸だと思うのだ!!
途中、様々なエピソードがラストを迎えるときに一気に繋がっていく。
「灼熱の魂」の時も、子供たち託された探すべき父親と兄が誰なのかという命題がまるでサスペンスの謎解きのように描かれていくのだけど、私たち観る側はサスペンス慣れしてるせいか、途中までサスペンス映画のように観てしまって、結局集約されていくエピソードはけしてサスペンスではないのだと気づいた時に少々がっかりして、途端に面白くなくなったのだ。
まぁ、謎解きムード満載だったのが、シラケちゃったというか…
でも、最初からサスペンスの罠を見抜いていれば、きっと見方も変わったんだろうなぁという後悔があって…
今回の「プリズナーズ」も絶対に序盤はサスペンス映画の様相で観る側を騙しにかかるのだろうと思って。
今回はしっかり警戒してたのに、いつの間にか、またサスペンス映画を楽しんじゃってて、様々なエピソードの回収途中でもしや犯人はあの人かって気づいた途端、ヤバいヤバい、一気に興ざめしそうになったよ!!
そこから、登場人物たちが犯人にたどり着くまでのタイムラグあるからねぇ(^◇^;)
そういう意味でも興ざめしそうになった心を踏みとどまらせてくれるエピソードがその後にいくつか登場するので、今回はラストまで頑張れました(笑)
ちょっとヘビーだけど、なぜ犯人がこんな行動をしたのかなど、スクリーン上でなんら解決をみないけど、面白いので、お勧め!!