今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

インターステラー その2


いよいよ、本編の感想です(汗)


まず、長いです。インド映画並みに長いです。でも、全く長さが気にならない。それどころか、よくこの壮大稀有な物語をこの時間で仕上げたなと。


やっぱり、クリストファー・ノーランはただ者ではありませんと。


物語の舞台は今より少し未来。それでも、巨大なビル群をチューブが繋いでるような夢の未来ではなく、広大な農地の真ん中にたった1軒建つ家が登場するだけ…


そこからは輝く未来の姿は微塵も


そして、彼らのやり取りから、地球環境の悪化が進行し、地表には砂埃が舞い上がり、農作物がことごとく根絶やしにされていく現状を知る。


主人公は、かつてNASAに所属し、優秀なパイロットだったらしい。墜落事故をきっかけに父親の農地を受け継いで、過酷な環境と戦っている。


彼の娘は、科学に秀でており、父親が知るかつての科学的「真実」こそが正しいと知っている。


その彼女が感じたもの。自分の部屋の書棚から落ちる本。その本がなぜ落ちるのか?彼女はそこに誰かの気配を感じ取る。


適当な言葉が見つからなくて、その誰かを彼女は「幽霊」と表現するが、仮にもNASAパイロットだった父は、非科学的だとして、受け付けない。


しかし、この「気配」が物語の後半になって、とてつもなく壮大な帰結点に結びついていく。


途中の様々な経過は、そこに向かって行くための単なる説明であって、驚きの世界を垣間見た時に唖然としてしまわないように、ノーラン監督が優しい手解きをしてくれているような…


話のスケールがあまりに大きすぎて、宇宙で出会うサプライズ・ゲストにも驚きすぎて、もうどこをどうしろというのか…


しかも、娘が長じて、NASAの研究者となって、宇宙からの(ホントは違うんだけどね…)父のメッセージを読み取って、導き出した地球を救う答え…


インセプション」じゃ〜ん("⊙Д⊙")!!


そして、時空の歪みを掻い潜って、地球に戻った父は、とうとう娘に先を越され、彼女を見送ることになる。


彼女は親が子供を見送ってはいけないと言い、宇宙で孤独と戦いながら、いつ来るか分からない助けを待ち続ける1人の研究者の元へ父を向かわせる。


物語の初めは環境問題で、それが人類存亡の危機にまで到達し、その救いを求めて、想像を絶する夢物語のような宇宙にまで飛び出していく中盤。


しかし、最後は、たった1人の人を救うために命をかけて、再び宇宙に飛び立つという。


なんともロマン溢れるSF映画なのだ。


ただ、その物語の視点となる立ち位置が壮大だから、圧倒されてしまうけど…(笑)


とにかく、凄いもの観ちゃったなと…


上映開始直後に感じたフィルム上映に対する違和感は、気づいた時には薄れていて、完全に物語に入り込んじゃってた(笑)


宇宙空間の映像は確かにぼんやりした印象にはなるけど、これは慣れの問題と思えば特に気にならずに観られた。


撮影した当人が意図するところは実際には分からないけど(クリアーな宇宙映像は既に多くの映画で表現されているから、当然比較されるし…)、どう見たって、デジタルの方に歩があるのに敢えてフィルム撮影したというその「結果」を観るには、やっぱり、意図通りに上映してる物を観た方が良いように思う。


ただ、そのことで作品の評価まで左右されるのはどうかと思うけど…


少なくとも、私が思うに、「インターステラー」は上映の形による評価の違いなんて、吹っ飛ばすくらいの映画だと思う。


そして、本当に、最後に(笑)一言。本編を観る心構えとして、終盤になって一気に回収される様々なネタ振りが前半部分にあるので、「あれっ!?」と思ったシーンやその場では答えが示されない「このフリは何?」と気になったことがあったら、しっかり覚えておいてほしい。


終盤での回収率の高さとスッキリ感は超感動ものだから(*^-゚)v


ホントにとんでもない映画を観てしまいました。人が何と言おうと「大傑作」です(ง •̀_•́)ง