今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

家族はつらいよ2


なんでも、はてな日記の都合で、今までのやりかたでは動画の貼り付けが出来なくなったそうです。そのため、本日より、予告編の動画はありません。違う方法で動画を取り込むことが出来るらしいのだけど、私の技量では今すぐには対処出来ません(涙)ひとまず、これからは感想のみの日記になります。


試写にて。直前にテレビで「1」を見てたので、邦画を見ない私にはタイムリーな試写でした。


この度も騒動を起こす家でありますが、今回は超高齢社会を目前にした今、数々語られる高齢社会ならではの問題点がテーマ。


まず、いつも威張ってて、やりたい放題のお父さんの車のキズから問題発覚。家族は気が気じゃない。人身事故でも起こす前になんとしても運転免許を返納させたい。


お母さんに説得を頼むが、お母さんにしたら、大事な「足」が奪われるのはゴメンだ。長男が言ったら、どうせ喧嘩になる。長男の嫁の立場では強くも言えない。だから、何かと父に意見する妹に頼む。でも、最後はいつも末っ子可愛いで決着だからと、最終的に家族で集まることになる。。。


しかも、この家、お父さんが長男家族と同居してることもあるけれど、なにかと言えば、婿も嫁もひっくるめた家族全員で集まるのだ。そこが凄いね。


お前の家族のことだろうとか、あなたの御両親のことでしょって言って、嫁や婿は遠慮しがち(関わりたくないってのが正しいかな…汗)の世の中にあって、何かあれば集まるこの家の人たちは、家族の理想だよね。。。


そんな理想の家族たちにも難題は持ち上がる。


今回はお父さんが数十年ぶりに出会った同級生の死。彼は大きな呉服屋の息子だったが、事業が傾き、お父さんたちの前から姿を消した。そして、今は炎天下で警備の仕事をしていた。既に70歳を過ぎて、なぜという疑問と昔のようにまた友情を分かち合いたいという希望。


正体不明になるまで酒を飲んだ翌日、友は旅立った。そこから、分かってくる友の現在。役所の用意した制度の隙間からこぼれ落ちてしまったような彼の暮らしぶり。


シビアな現実をしっかりと見せながらも、お父さんはじめこの家の人々がその人の良さを発揮するラスト。


山田洋次さんはこうでなくちゃと思う映画をそのまんま観せてくれる。ある意味、これほど見事な仕事はないだろうなぁ。


この度も末っ子の嫁には頭が下がった。弱い立場の人にそっと寄り添うことができる。これは彼女が看護士だからってことじゃないだろう。彼女は、両親の離婚や祖母の介護、その介護をするためにギリギリの生活を余儀なくされた母を間近で見てきたからこそだ。経験が人を成長させていく、まさにそんな姿だ。


何かあれば家族で集まって、言いたい事を言う。その言葉が過ぎれば、たとえ、年下でも嫁でも婿でも、ちゃんと意見する。誰もが夢に見た「家族」がそこにいる。


泣けて、笑えて、考えさせられる。楽しい時間を過ごせました。