今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

僕たちのラストステージ


試写にて鑑賞。久しぶりの神保町、一ツ橋ホール。


第二次大戦前の古き良き時代にお笑いコンビ「ローレル&ハーディ」として活躍したスタン・ローレルとオリバー・ハーディの物語。


だがしかし、映画は彼らが世界中で人気を博した16年後が舞台になる。表舞台から姿を消した彼らはすでに引退したと思われていた。再起を賭けて、異国イギリスで巡業を開始する。


最初は古き良き時代のコメディを芝居小屋で観ようという酔興な人は少なかったが、かつての名声を武器に小さな町を回り、CMに出演し、少しずつ世間の関心を集めるようになった。


そもそも、かつての栄光とはほど遠いドサ回りと言ってよい異国での巡業を始めた理由は金だ。彼らの脚本で描く「ロビン・フッド」を映画化するための資金作りが目的だ。過去の栄光を再び!2人は目的のために屈辱に耐えながら旅を続けた。


しかし、映画プロモーターと折合いが付かずに映画製作は頓挫、オリバーの心臓発作と問題が続き、彼らはイライラを相方にぶつけ、決裂する。


しかし、アメリカから2人の巡業を見にやって来た妻たちが間に立つことで、冷静さを取り戻し、最後の舞台に立つ。自分には相方しかいないと心から感じて、手を取る。


落ちぶれた2人の巡業旅を通して、その絆の深さを描く感動作。ストーリー的にはありがちかもしれないけど、これは実在の人物の真実の物語だ。その絆の深さに感じ入ってなのか、エンドロール後、場内には拍手が沸いた。たまにある試写会の光景だが、いつになく拍手が大きかったように思う。私も思わず手を叩いていた。


素敵な映画をありがとう!セットの時代感、あれはやはりスクリーンで観るべきね!