今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ライリー・ノース


戦うお父さん、リーアム・ニーソン主演の「96時間」の監督の作品。そりゃあ、観ないと!


でも、公開館が少ない…都心は3館のみ。2週目にはそのうちの2館が1回上映なっちゃってて(涙)。公開週に観ないと限りなく観られない方向に進んでいくのはいかがなものか…どうせなら、どっかの単館上映でガッツリ公開してほしい…


そんなに人が入ってないのかと思ったけど、そんなこともないし、特に大作映画が公開されるとそっちにウエイトかかっちゃって残念だ。


で、ストーリーはというと…まさに「戦うお母さん」!


高級住宅街に隣接する主人公の住まい。娘の関係で高慢ちきなセレブ母子に嫌がらせを受ける毎日。夫は小さな自動車修理工場を営み、主人公は銀行員。2人で必死に働きながら、大切な娘と暮らしている。もう少し金があれば、娘にツラい思いをさせずに済むという暮らし。夫は悪い仲間から町の麻薬組織から金を奪う企みの誘いを受ける。。。


しかし、夫は直前で踏み止まる。家族3人の温かい暮らしを守るために。ところが、悪い仲間は麻薬組織に捕まり、夫の名前も喋ってしまう。


娘の誕生日に出かけた遊園地で、麻薬組織は報復として家族を銃撃する。夫と娘を目の前で亡くした主人公。裁判の行方さえ左右する麻薬組織の絶大な力の前に彼女の訴えは握り潰される。そして、彼女こそ精神に異常をきたしていると判断されてしまう。


そんな絶望の淵から逃亡した主人公は5年間、姿を消す。その間になにがあったのかは最小限度の情報に押さえ、彼女がなぜ今になって現場へ戻ったのか、犯人に関する情報をどうやって手に入れているのか…様々疑問に思うのだが、本編ではその辺りには一切触れない。


それでも、復讐劇が始まってしまうと、そうした細々とした疑問はどこかへ吹き飛んでしまう。それほど、主人公は徹底して強くスピーディーに麻薬組織のボスに迫っていくのだ。


とにかく、復讐の鬼と化した主人公は軍の使う銃器さえ、完璧に扱う。誰が彼女をこのまで訓練したんだ?最初からおかしかった。いくら世界中で様々なトラブルを起こしつつ転々としていたと言ったって…5年ぶりに町に戻った主人公は家庭の主婦から戦う女に変身していた。


いったい、誰が!自分で鍛える場所を探して、自身の体も心も追い込んでいったのなら、それほど夫と娘を殺された恨みが深く、強い復讐心が彼女を鉄の女にしていったということなのだが、それにしても…


事件の解決をみて、病院に収容された主人公の手には手錠がしっかりとはめられていた。5年前から彼女の家族の事件や現在の彼女が起こした事件を捜査していたベテラン刑事が彼女の手に握らせたのは手錠の鍵。


このベテラン刑事こそ、彼女を支え、訓練したのか?


そうそう、途中、麻薬組織に警察側の情報が流れていることが分かり、スパイは誰だ?という雰囲気になるが、このベテラン刑事の横顔や他の刑事たちの言動が明らかにミス・リード狙いという描かれ方で登場する。私なりにふむふむと思うところもあるが、こんなところも伏線回収続編を期待させるポイントなんだろうなぁ…


こうして、続編への期待を寄せながら、ここで終了が良いのかも…だって、今後は戦う理由が無いものね。様々な疑問を伏線として、謎解きのための続編は成立するのか?まぁ、成立する「理由」があるのなら、観てみたいとは思うけど!