久しぶりに1冊読み切り(汗)。じっくり読む時間を取れないのは仕方ないとして、時間はあっても読む気になれないのだ(涙)。集中力が続かない(涙)。
とりあえず、読めたので記録を残そう。。。
「北条義時 『武士の世』を創った男」嶋津義忠 著(PHP文庫)
以下、感想。。。
ある日、源氏の統領と成り得る男が目の前に現れた。彼は、自分の姉と結婚し、義兄弟となる。そして、その男の野望を耳にした。武士の世を創る…という、当時としては夢のような話を聞かせてくれた。
たった1度しか聞いたことがなかったその話は、ずっと心の奥に居座り続けた。
そして、世は流れ、義兄の望みを叶える日がやってきた。義兄本人ではなく、既に義兄のいない世でその思いを実現した。
義兄は源頼朝。
今年の大河ドラマの主人公、北条義時。書店には義時を描く書籍が数多く並んでいる。実は義時の時代、つまり鎌倉時代ってあまり知られてないことが多いらしく、大河ドラマで描くことになって、歴史関係の人たちも新たな調査を進めて、それにより新発見もあったそうだ。
義時を主人公に描く小説は永井路子さんの「炎環」に収録されている短編くらいらしい。あとは、鎌倉時代や源頼朝を描く中で登場する程度らしいのだ。「炎環」での義時は、さらに彼を知りたいと思わせる。永井路子さんの筆は素晴らしい。
そうしたまだまだ余地のある人物、北条義時。やった事は、三上皇を配流し、天皇を廃位した物凄い辣腕ぶりだが、後世あまり評価されてこなかったのだ。結局、上皇配流が後の世の混乱の原因となったかのように考えられてきたからだ。
でも、義時の決断があったからこそ、後の安土桃山時代、江戸時代と武士の世が続くのだ。凄いのだ、北条義時。
元寇の頃の鎌倉時代は好きだから、結構詳しく知ってたのだけど、その時代の基礎となる時期のことはあまり知らなかった。北条義時が今回の大河ドラマの主人公となったとしても、演じるのが小栗旬くんでなければ、多分「ふ〜ん」とやり過ごしてたと思う。
こんな面白い群雄割拠の時代だなんて知らなかったし、日本の行く末を大きく左右する怒涛の時代だとも知らなかった。小栗旬くん様々だ(笑)。
他にも義時関係書籍を少し手元に用意したので、また読んでみよう!