今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター


12/16全世界同時に公開される「アバター」新作。13年ぶりの新作だそうで、世界中を熱狂させた前作から13年も経ったのね。確かあの頃、新作を4年後をメドに公開するような事言われてたけど、3倍も時間を要した。


今回は、日本最速吹替版試写会に参加させていただきました。「日本最速」って言うけど、公開日前日の夜だから、これだけってことじゃないのかな?


試写会受付で手渡された茶封筒。何するのかと思ったら、携帯の電源を落とし、茶封筒に入れ、封をしてからスクリーンに入場。茶封筒のシール部分でしっかり封をしてるかどうかスタッフが確認し、OKなら金属探知機のチェックに進む。スクリーン入場後はトイレにも行かれない。


こんな試写会は初めて!これは全世界同時公開の賜物かしら。


そして、吹替版の声優さんが3名壇上に立ち、赤ペン瀧川さんがインタビューして、トークイベントを…女性の声優さんが何度も「吹替版だからこそ没入感をより感じられるはず」とおっしゃってました。


没入感…監督のジェームズ・キャメロンも何度も口にしてるそうなので、それが今作の売りの1つなのかもね。


さてさて、内容について…


さすがジェームズ・キャメロンだなぁと思ったのは、主人公達がスカイピープル達と戦うシーン。海の上の戦いだから、船が多く登場し、「タイタニック」の沈没シーンを思い出した。それらの場面は人、1人についても吹き飛ばされたり転がったりを細かく描写している。芝居としての話の出来具合よりまずは技術的な部分で圧倒される。


描写の技術的な部分については、確かに凄いとしか言いようがない。本当に。でも、ストーリー的にはどうかな。


前作でアバターへ心を通わせ、人に戻れなくなりそうだった主人公は、人類ではなく、青の世界を選ぶ。そこで家族をつくる。家族が全てで、家族の団結こそが命。


敵と戦うのは家族を守るため。そして、自らが敵の標的だと知ると、戦いに仲間を巻き込むことを避けるため、住む場所を変える…この行を描くことは必要だとはいえ、この部分を描くことで3時間を超える長尺になったことは否めない。


とにかく3時間12分、インターミッション無しは長過ぎて辛すぎる。だから私は没入感なんてほとんど意味が分からなかった。過剰包装のプレゼントを開けるようなイライラをどうしても感じてしまう。


せめて、前作を見直してから参加すれば良かったな。


映像技術の凄さは半端なかった。それは間違いない。海の中のシーンはそれほどじゃなかったけど、戦闘シーンなんかは凄いなぁと。クジラみたいなクリーチャーは私は苦手なタイプだったのでごめんなさい。


タイタニック」のような船の造形の凄さ、「ナウシカ」のような得体の知れない世界観の映像化の凄さ、凄いものは挙げだしたらキリがない。でも、それに比して、ストーリーはちょっと単純で既視感ありあり。


家族が円陣組んで、家族が1番って言うシチュエーションって、今や現実世界では見ることはできない代物だと思うぞ(汗)。


家族愛、人間(アバター)愛、そういったウェットな部分と先鋭化した映像技術とはあまり噛み合ってないように思った。アバターの物語だから観てられるけど、俳優が「人」として登場し、あのストーリーを演じたら相当古臭いホームドラマで、共感は得られないと思うけど…


まぁ、技術で魅せる映画だから、むしろそれで良かったのかなぁ。ストーリーは単純明快で馴染みがあれば、それは飲み込みやすいか…


結びは、続編ありきのラストで、ジェームズ・キャメロン自身も5作まで作るつもりのような発言があったけど、今度は少し早めに作ってね!