今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

悪党に粛清を


お初のららぽ豊洲ユナイテッド・シネマ豊洲に行ってきました。


6/26(金)オープンのTOHOシネマズ新宿&六本木のMX4Dで「マッド・マックス」を観るつもりが、新宿が物凄い勢いで席が無くなっていき、六本木はハシゴのつもりだった「グローリー」が2回しか上映が無く、だったら、豊洲の4DXに変更しちゃおうと言うことに。


そして、スケジュールをチェックすると「北欧の至宝」マッツ・ミケルセン主演の「悪党に粛清を」も上映してることが分かり、これは逃す手は無いと‼


ということで、お初のユナイテッド・シネマでハシゴ‼


予告は観てたけど、詳細な内容については全くチェックしてなかった本作。


寡黙な人のイメージがバッチリのマッツさんの「西部劇」をワクワクしながら観賞しました。


ストーリーは、もうまさに王道の「西部劇」


生きる糧を求めて兄と共にアメリカに渡ったデンマーク人の男が主人公。彼には国に残してきた妻と息子が。


はるか異国の地で7年。ようやく生活の基盤が出来た男は妻子を呼び寄せる。


久方ぶりに再会した弟夫婦のために、家族水入らずの時間を用意した兄。しかし、それが悲劇の始まりだった。


駅から荒野の家に向かう駅馬車で強引に乗り込んできた荒くれ者は、息子を人質に取り、妻を凌辱した。


挙句の果てに妻と息子の命を奪われた主人公は、必死で馬車を追い、荒くれ者たちに復讐の銃弾を浴びせる。


「目には目を」の復讐劇。西部劇だからね。


そして、復讐には復讐を…荒野の厳しい生活に身を寄せ合うように生活していた小さな街に主人公の「復讐」が波紋を投げかける。


巻き込まれる形になった街の人々は、荒くれ者たちに彼らの本当の相手は罪の無い人々でなく、主人公だと密告する。


荒くれ者の用心棒の言いなりになっている住みにくい街を離れる決心をした者たちは、わずかばかりの金と引き換えに町長に土地を売り渡す。


しかし、この町長が荒くれ者たちと通じた裏切り者だった。


命懸けで敵方から救い出してくれた兄と復讐を遂げるつもりが、兄は彼を守るために命を奪われてしまう。


主人公は自分が本当に復讐すべき相手を見つけ出し、街の人々を裏切り続けた町長を皮切りに正義の粛清をしていく。


ストーリーは単純明快。街を牛耳る荒くれ者と彼らに愛する家族を殺された男の復讐劇。


ただし、用心棒を名乗る荒くれ者のバックには、彼らを使って街を手に入れようとする事業家の影が…


この背景となる話が今一つストーリーにマッチしてない気がしないでもない(汗)


でも、ラストはちゃんとそこに話の着地をするので、どうなんだろうか。


まぁ、でもね。今時、王道の「西部劇」をがっちり観させてもらったので、OK‼


ただ、ホントに復讐は復讐しか生まないんだなと。舞台となる不毛な大地と同じに不毛な闘いだと…


颯爽と駆け抜けるような正義の鉄槌を食らわす系の西部劇ではなく、むしろ暗く低く響くような重さを感じる作り。


ラストのエンドロールが印象的。全てのクレジットが終了した後、真っ暗なスクリーンを背景に流れる曲。


ギターの哀しい響きで終了する。


これ、監督がどこまでも西部劇を愛してるってパターンかと思った。


ヒリヒリと息を潜めながら観る感じの今時の西部劇を是非劇場で。ただし、豊洲の他は武蔵野館だけという、ミニシアター系扱いの映画なので、お急ぎあれ。