本作著者の火坂雅志さんって妻夫木聡の大河ドラマ「天地人」の人?じゃあ、時代小説の王道じゃんッて思って、手に取ったのに…
以下、感想。。。
「魔道剣」の意味するところを知らなくて、王道の新選組小説だと思って読み始めたら、ほとんど新選組の登場しないお話もあるような…
妖魔に囚われた人々を主人公にした連作小説。一篇ずつは量的にも読みやすく、さらりと読めるが、内容は狐憑きだったり、人の心に纏わりついた情念だったりがテーマ。
こんな風に新選組を語る小説もあるのねぇ。
狐憑きや妖魔に誑かされる話なので、男女の絡みも当然のように描かれる。あんまり、こういう話は得意じゃないので、ん〜ッて感じかな(汗)。
でも、時代小説ってこういうのあるかもね。なにしろ、私は時代劇と言えば、悪代官が登場して、女性の帯を絡げとるというシーンが普通に登場してた頃に子供時代を送ってるワケで…(汗)。
最近はテレビで見られる時代劇って悪代官の鬼の悪行も出てこないから、時代小説くらいしか、許せないほどの悪人も出てこないのかな。
とにかく、思ったのとはずいぶん違う作風の小説でしたが、時代的に妖魔や狐憑きがテーマになることはあるかもねと。
最後に、火坂雅志さんが「天地人」の著者であるかどうかネットでチェックしてみたら、火坂さんはまだまだこれからという年齢で数年前に亡くなっていた。残念。