今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語


ソニー・ピクチャーズの試写室で行われた最速試写会に当選して、行ってきた。いやぁ、神谷町駅、大変だった。日比谷線にはあまり縁が無いし、日比谷行くのはJR有楽町だし、全く未知の世界(汗)。


目印はホテルオークラ。でも帰路はビルの正面玄関が既に閉鎖されていて裏口から出た。それが失敗。反対方向に出てしまって、迷子(汗)。途中、親切なお姉さんのおかげで道案内してもらって神谷町駅へ。雨が強く降る中、慣れない町の高層ビル群に飲み込まれると何を目印に地図検索すれば良いのか…


ホントに地獄に仏とはこの事かと。お姉さん、ありがとう!


さて、本編。あの小説「若草物語」をどう演出するのか、楽しみではあった。昔々、子供の頃にテレビで見た映画「若草物語」は、ジョーのところに男性が探し訪ねてくるところで終わった記憶がある。


子供向けに脚色された子ども文学全集みたいなシリーズの中にあった「若草物語」。それは小学生でも理解できるように全編収録されてはいなかった。


ジョーのように堂々と生きたいと子供心に思った私はもう少し高学年向けの「若草物語」を手に取った。それは私が親しんだ「若草物語」ではなかった。女性ゆえ生き方が限定され、自由を求めて悩み、迷うジョーがいた。さらにステップアップして、文庫本の「若草物語」へ。この小説は私が最初に読んだ本物の小説なのだ。


中学生になるかならないかで読んだきり。果たして覚えているだろうか。映画が始まると、少しずつストーリーが蘇ってきた。


南北で分断されていた時代。北軍に従軍牧師として同行している父親の不在。サバサバと少年のような心を持つジョーは女性ばかりの家の中で長姉と共に中心的な存在だ。


特に大事件が起こるわけではない。四姉妹の日常が描かれた小説そのままに父親の不在の中、家族で支え合いながら質素に逞しく生きる日々が映画となっている。


家族の愛の物語であるので、確かに感動するし、シアーシャ・ローナンのハツラツとした表情はまさにジョーで、四姉妹のそれぞれの個性を認め、寄り添い支える母親のローラ・ダーンはハマり役だと思ったが、四姉妹のそれぞれを描こうとするとやはりちょっと長くなる。それでも全ては描ききれない。そのために多様される回想との行ったり来たり…最初はちょっと戸惑った。


でも、長尺ゆえ長くじっくり見るとエマ・ワトソンの長姉とシアーシャ・ローナンのジョーは独立した大人になってからは表情も全く違っていた。娘時代そのままのその顔に年齢による落ち着きと様々な苦悩がしっかりと刻まれ、大人の顔つきになっている。ハリウッドで勝負してる女優さんは年齢関係なく、さすがだなぁと感心してしまった。


2時間15分…何も考えずに観られるアクション物と違い、人間物語で登場人物が多いとやはり長尺は仕方ないのかなぁ。小説読んだ時も思ったことだけど、ジョーとベスの物語だけで良いのにと…(汗)。


当時もどうもエイミーが好きになれなくて、でも、この映画のエイミーは少しソフトに描かれている。小説のエイミーはもう少し小狡くて、上昇志向の強い女の子だった記憶が…だから、嫌いだったのよねぇ(汗)。


何気に豪華キャストで、ちょっと驚く。衣装も時代を反映してるので、ストーリー以外にも楽しめる。