今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

一度読んだら絶対に忘れない 日本史の教科書


オレンジ色の表紙が印象的。新選組北条義時のおかげで、少しばかり「日本史」に興味が増した私。


息子の高校時代の日本史の教科書(山川出版社)を譲り受けたものの、10年も本棚に飾りっぱなし(汗)。


ただ、ホントの教科書で事の成り行きだけ読んでも理解には繋げられないと感じたので、解説付きだろうと期待して本作を手に取る。


「公立高校教師YouTuberが書いた 一度読んだら絶対に忘れない 日本史の教科書」(ムンディ先生こと)山崎圭一(SB クリエイティブ)


以下、感想。。。





















現役の高校教師が日本史を語るのだから、確かによく分かる。読みやすいし、分かりやすい。日本の繁栄のおかげで授業中に居眠りしててもそれほど咎められることもなく社会に飛び出していける現状を感謝もしていない高校生を相手に何を教えるのも一苦労だろう。


コロナ禍で学校のあり方も少しずつ変化してきており、コロナに感染するのが怖いからと持病もないのに自主休校が認められる現在、先生もYouTuberになって伝える必要を感じたのかもね。


時代は変わったし、もう私にはこれも日本史って感じ(汗)。


日本の歴史教育近現代史に力を入れてないからいけないと、戦後処理についての若者の知識の無さが指摘される度に言われてる。でも、古墳時代から始まって、飛鳥、平安、鎌倉と続く日本誕生の歴史の方が圧倒的に面白いだろうし、近現代史になると少なくとも、身近な日本を感じるために、面白さがなくなるんだろう。


夢や想像で語れない事実を見せられると怯む。それが第二次大戦時の侵略の様子など詳らかになる「現実」を受け止めるのは覚悟がいることだ。


日韓問題で度々注目されるのは、韓国の若者たちの徹底した反日思想。国を挙げて教育してるのだから、仕方ない。自分たちが被害者だという認識のもと、世界的に認められている講和の席で決まったことさえ知らぬ存ぜぬを押し通し、それを教育現場で教えていく。


腹立たしいのは確かだが、自分たちの主張を歴史として後世に残そうというその手口は日本も少しは学んだら良い。あくまでも手法だけね。教えてる内容については真偽の定かでないものや虚偽の事実を自分たちの都合の良いように教えてるので、そういう誤魔化しの姿勢で自たちを有利に大きく見せようとする虚勢を張った姿勢は倣う必要はない。国内だけなら、誤魔化せるかもしれないが、その若者たちが世界に出て、それらを発言したら、世界に呆れられてしまう。


現に一昨年だったか、世界的にも人気のあるK-POPグループBTSのメンバーが原爆雲をデザインしたTシャツをオシャレとして着てみせた。すぐに世界中から非難の声があがったが、彼らは最初何が悪いのかも理解できていなかった。それからと言うもの、彼らは急遽平和を訴える立場を明確にし、発言が慎重になった。


人気のあるグループなら、何をしても良いというのはやはり間違っているし、彼らもそれを知ったから、それ以降慎重な行動をとるようになったのだろう。でも、彼らの意識をそうしたのは国の教育だ。教育を間違うと世界の笑いものになる。


日本では軍国主義の行き着く先をしっかりと教科書に載せているが、1年の授業のサイクルで近現代史はこぼれ落ちる。おそらく、学年最初はそこから始めれば良いのだと思う。今の日本の姿は第二次大戦の軍国主義を通して得た結果であり、東アジア地域で行ってきた軍事行動を全て知らしめて、そこに至る古墳時代からの歴史を2学期、3学期でやれば良い。


歴史だからといって1から順番に教えることはないのだから。


今現在、社会で必要な認識としての日本史をまず最低限時間を割いて教え、それから、古代史を学べは良い。古代史はもう随分と資料があるのだから、それを読むだけでも得る知識は多いはず。


実際、本書でも、明治期からほぼ駆け足だ。首相だけでくるくる変わり、その度に日本という国の方針が変わってしまう。駆け足で教えなくても駆け足のように感じてしまうのだ。


すぐ近くの歴史だから、より深く知ることができ、細かく伝えようとする。だから、情報過多になって駆け足状態になってしまう。なんだか悪循環ではあるけれど、視点を変えてしっかり学ぶ方法を考えた方が良いし、その時期はとっくにきていると思う。


町中のインタビューで高校生や大学生が「分かんない」って答えるのではなく、自分の意見を語り、国の施策を知って語れる状況をいつか…