「鎌倉殿の13人」のおかげで、ずいぶんと義時関連の書籍が増えた。本作もその1つと言えるのかな。
以下、感想。。。
ん〜。。。なんでしょうかね…
淡々と義時の人生を語る小説で、もちろん架空と思われる人物も登場していた。
現在、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の歴史考証を担当されている坂井教授のご執筆「承久の乱」を読んだ時以来の不愉快さ。
坂井先生は後鳥羽上皇こそ素晴らしき人材で北条義時はただの木偶の坊的にボロクソでしたが、ドラマの時代考証を担当してるからなのか、素知らぬ顔して義時を語ってる姿にちょっと学者先生への嫌悪感を抱きます。
本作も北条義時は単に人より運が良かった人物として描かれている。大江広元によると、その運の良さはとても大事らしいのだけど、そこを理解していたのは広元だけだったという描き方。
嫡男である泰時こそ将の器と語る本作。なんだかねぇ。
結構、史実的にはざっくりと進んでいく小説で、もっとドラマチックに描けるエピソードもあるはずなのに、その辺はあっさりスルー。大きな節目だけで1冊書き上げた感じ。
だいたい、江戸時代みたいに乳母が親代わりで育ててた時代じゃないんだから、父親がボンクラで、生まれた子供が突然変異的に優秀なワケないじゃん。
そんなにしょっちゅう鳶が鷹を生まないよ。
確かに北条泰時は良くできた人物だったらしいけど、彼1人で為したことはあまりないの。時代の流れの中で、手を打つべきところに手を打っただけ。義時ももう少し長く生きていれば、それは義時の仕事だったはずで、これほど人によって評価の違う人物もいないんじゃないかしら。
とりあえず、読み終わった…という感想のみ。