今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

塞王の楯

「八本目の槍」の今村翔吾さん。本作は確か直木賞だかを受賞したような…おぼろげな記憶…図書館で予約して、やっと読みました。 「塞王の楯」今村翔吾 著(集英社) 以下、感想。。。 時は関ヶ原の戦いの前夜という時期、秀吉の死後、徐々に力を拡大していった…

カメレオンズ・リップ

「カメレオンズ・リップ」 主演は松下洸平。 かつて、堤真一&深津絵里で上演された不条理劇の再演。初演時は原作者であるケラリーノ・サンドロヴィッチ氏が直接演出をされた。この再演は、かつてのケラ氏の戯曲を3本復活上演する企画の1つ。ケラ氏の戯曲を…

硝子の塔の殺人

かなり長いこと、車内広告が掲示されていた。満足度が高く、売れているという派手な宣伝文句が踊っていた。 素直じゃない私は、そんな派手な宣伝文句はまず疑ってかかる。だから、知らん顔してた。ところが、ある日、相方が職場の同僚から「これ絶対面白いか…

やんごとなき一族(上・下)

現在、どハマリ中の俳優・松下洸平くんが出演するフジテレビのドラマ「やんごとなき一族」のドラマ脚本を元に文章を起したノベライズ。 ドラマと言えど、全てがシナリオ本やノベライズ小説が発売される訳ではないので、このドラマは最初から映像ではなく、文…

八甲田山 死の彷徨

「天は我々を見放した!」の映画「八甲田山」の原作です。 「八甲田山 死の彷徨」新田次郎 著(新潮文庫) 以下、感想。。。 映画「八甲田山」と言えば、日本軍がほぼホワイトアウトの中を何の準備もなく突撃して彷徨う強烈なシーンに象徴されるけど、子供心に…

歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡

大好きな神保町の岩波ホール。7月29日の閉館まであとわずか。最後の上映作品「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡」を観てきた。 最後の最後まで攻めるなぁ、岩波ホール。 自らの足で歩き、自分の目で見てきたことを元に小説を書いたブルース・チ…

保科正之 徳川将軍家を支えた会津藩主

幕末、最後まで新政府軍に抵抗し、最終的に見せしめとして滅藩された会津藩。抵抗を見せる幕臣を放り出し、さっさと難を逃れた卑怯者、慶喜。そんな徳川将軍家に最後まで尽くした会津藩。その始祖である保科正之とはどんな人物だったのか… 「保科正之 徳川将…

死刑にいたる病

このタイトル。死刑にいたる「病」って何?って思います。でも、確かに阿部サダヲ演じる男に縁すると、というか、狙いをつけられると死刑に進む道を選んでいくんです。だから「病」なんじゃないかと。 阿部サダヲ(役名、覚えてない…汗)はなんと24人もの人を…

くろふね

幕末物に戻りましたよ(笑)。今でも、函館では中島三郎助と2人の息子を偲んで祭をするそうです。 時は幕末。薩長の狡猾な阿呆に蹂躙され、政権を、自らの家臣を放り出した徳川慶喜。その卑怯者ぶりを様々な書籍で見知っていたが、なぜ、放り出された家臣たち…

ひまわり

ウクライナへのロシアの武力侵攻。そこで話題になった映画「ひまわり」。劇中、主人公のソフィア・ローレンが戦争で行方不明となった夫を探し求めてソ連に向かう。そこで、現地の人々から紹介された「歴史」。凄烈を極めた「独ソ戦」。ドイツは死んだイタリ…

峠 最後のサムライ

司馬遼太郎先生著作「峠」が本作の原作。監督は小泉堯史。主人公は幕末の長岡藩で家老を勤めた河井継之助。で、河井継之助は役所広司。 公開は6月中だと思うけど…今回は試写にて観賞。コロナも少し落ち着いてきて、大きな会場での試写会も始まりました。私に…

あの日、君は何をした

以前、新聞の下段にある書籍広告でかなりセンセーショナルな見出しを付け宣伝していた書籍だ。殺人事件の影に隠された真実は?…みたいな(汗)。 でも、当時は文庫でもないだろうし、新刊本なら話題になってから読めば良いと思ってそれきりに。 「あの日、君は…

葉桜の季節に君を想うということ

新規にオープンしたショッピングセンターにちょっと小洒落た本屋が出来た。しかし、小洒落てるだけに使いにくい。小説は作家別に分類され、「新潮文庫」とか「文春文庫」とか出版社別に並んでいない… この並び、ブックオフとおんなじだ。新刊書なのに…せめて…

メイド・イン・バングラデシュ

「メイド・イン・バングラデシュ」を岩波ホールにて鑑賞。7月末の岩波ホール閉館を前に最後の2作となった。本作は確かアカデミー賞にも外国語映画賞でノミネートされてたように思う。最近、映画の話題は大作しか情報収集出来ていない。 今や日本だけでなく世…

北条政子

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も折り返し点に達しました。ドラマは栄耀栄華を誇った平家を戦の天才である義経が壇ノ浦で滅ぼし、いよいよ源氏の世が到来したところまでやってきました。 鎌倉時代は、やはり男の時代。その中で、源氏の頭領である源頼朝を支えた…

東大教授が教える やばい日本史

図書館で予約してやっと手にした本作。だけど、読み始めたらお台所やりながらでも1時間半で読了(汗)。 「東大教授が教える やばい日本史」本郷和人 著(ダイヤモンド社) 以下、感想。。。 日本史に登場するヒーローには別の顔もあった…という本郷先生のお話。…

北条氏の時代

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もだいぶ話が進み全体の1/3ほどが終わった。多分全44話くらいだと思うから、15話が終わった現在、これからいよいよ平家討伐に流れが向く。 独特の語り口でNHKの歴史関連番組によく登場される本郷先生の著作を読みました! 「北条…

ブータン 山の教室

岩波ホールで上映中だった頃、どうしてもタイミングが合わなくて、残念ながら見逃していた作品だ。こういう時、名画座というのはありがたい。 スクリーンには「寅さん」じゃあるまいし、高齢のシニア世代ばかり。「寅さん」も完結してしばらく経ち、シニア世…

DUNE/デューン砂の惑星

去年の10月頃、映画館で観たんだけど、ブログに感想を上げてないことに気づいた。だいぶ経っちゃったけど、今から思い出しながら感想を。 監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。言わずとしれた現代の名匠。ドゥニ・ヴィルヌーヴの映画にハズレ無しと私は思ってる。た…

上野動物園 双子パンダ母子観覧

上野動物園にシャンシャンの兄弟が生まれたのは昨年6月。シャンシャンも小さかったけど、今回は双子ということで、さらに小さな赤ちゃんだった。 コロナ禍での上野動物園休園などもあり、慎重に慎重を期して準備された双子と母親の母子公開もたった3日でお預…

THE BATMAN ーザ・バットマンー

なんとか間に合った!なんとか上映期間中に観に行けた! 今回、バットマン役が変わるって聞いて、どんなもんかなぁ〜なんて最初は思ってたんだけど、ロバート・パティンソンが演じると聞いて、それは映画館で観ないと〜と思ってた。 クリストファー・ノーラ…

ベルファスト

蔓延防止措置の解除に伴い、映画館も営業時間の制限を撤廃し始めた。そこに躊躇してる間にシネコンでの「BATMAN」が1日1回上映になってしまった(涙)。 しかも、アカデミー賞で邦画「ドライブ・マイ・カー」が久しぶりにノミネートされそうだと話題をなってい…

頼朝と義時 武家政権の誕生

正月に始まった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もおよそ1/3弱が放送を終えた。でも、まだまだ13人は合議してない(汗)。 ドラマの時代考証を担当する1人となった呉座勇一氏の著作を手に取った。ところが、彼はTwitter上でのやり取りが問題視され、放送開始前に辞…

青少年のための3自衛隊合同コンサート

「青少年のための3自衛隊合同コンサート」@東京オペラシティコンサートホール たまたまTwitterで見かけた広報で知ったコンサート。事前申込制と知り、既に「青少年」ではないんだけど、申し込んでみた(汗)。 ありがたい事に既に座席指定表示されたハガキが…

金の糸

岩波ホールも閉館までカウントダウン…あと3ヶ月半。本作含め残りの上映作品はあと3つ。 本作はジョージアの映画で、日本の伝統工芸「金継ぎ」に着想を得た作品と聞いていたので、日本の伝統文化をジョージアの人たちがどう描くのか…と楽しみにしていた。 で…

夜来香ラプソディ

現在、大注目の松下洸平くん主演の舞台「夜来香ラプソディ」を渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて観劇して参りました。開演して5日目。ちょうど折返し前のタイミングで観劇。 休憩20分を挟んで、ほぼ3時間の芝居。衣装チェンジのタイミングで捌けることはあ…

北条義時 我、鎌倉にて天運を待つ

「鎌倉殿の13人」のおかげで、ずいぶんと義時関連の書籍が増えた。本作もその1つと言えるのかな。 「北条義時 我、鎌倉にて天運を待つ」髙橋直樹 著(潮文庫) 以下、感想。。。 ん〜。。。なんでしょうかね… 淡々と義時の人生を語る小説で、もちろん架空と思…

史伝 北条義時 武家政権を確立した権力者の実像

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」絡みで北条義時を特集した番組で、最近新しい視点に立って若い研究者が義時を考察していると紹介され、その若い研究者が山本みなみさんだった。 ならば、そのものズバリ山本氏の考察する「義時」に触れてみよう。昨年末発刊された…

一度読んだら絶対に忘れない 日本史の教科書

オレンジ色の表紙が印象的。新選組や北条義時のおかげで、少しばかり「日本史」に興味が増した私。 息子の高校時代の日本史の教科書(山川出版社)を譲り受けたものの、10年も本棚に飾りっぱなし(汗)。 ただ、ホントの教科書で事の成り行きだけ読んでも理解に…

英龍伝

久しぶりの佐々木譲さん!やっぱり、佐々木譲さんは骨太の文章を書く作家で、主人公は男性の時が面白い。北海道警シリーズは、どうも私にはしっくりこない(汗)。 「英龍伝」佐々木譲 著(毎日新聞出版) 以下、感想。。。 本作の主人公、江川太郎左衛門英龍。…